2012年のSIDE-SHOW MESSEでの初出演以降、2013~2017年(2016年は大阪のみ)、2019年、2023年、2024年(ボディスラムやブリング・ミー・ザ・ホライズンのステージへのゲスト出演)、2025年と、コロナ禍を除けばほぼ毎年のようにサマーソニックに出演してきたBABYMETALにとって、サマソニは自身の成長ぶりを日本のオーディエンスに提示する絶好の場と言えるのかもしれない。そんなBABYMETALが2026年、開催25周年という大きな節目を迎えたサマソニで、SONIC STAGEをキュレートするという大役を任された。サマソニでは過去にも星野源やフェイドなど、今年もカリン・レオンがBEACH STAGEのキュレーションを担当したが、同ステージ以外でのアーティストによるキュレーション企画はこれが初めて。しかも、今回は「SONIC ”METAL” STAGE Curated by BABYMETAL」と銘打たれていることもあり、BABYMETALらしいメタリックなアーティストが一堂に会するのではと、早くから注目が集まった。
そんなSONIC ”METAL” STAGEにはキュレーターのBABYMETALのほか、mgk(マシン・ガン・ケリー)、ペンデュラム、Ave Mujica、ザ・ウォーニング、サウス・アーケイド、METALVERSEと、国内外のバラエティ豊かなアーティストが勢揃い。すべてを”METAL”とカテゴライズすることに疑問を覚える方もいるかもしれないが、BABYMETAL起点で考えればすべてに共通点を見つけることができる。そういう意味では間違いなくSONIC ”METAL” STAGEの名に相応しいラインナップと言える。
SONIC ”METAL” STAGEのトップバッターを務めたのは、3年ぶりのサマソニ出演となるMETALVERSE。この日は演奏を務める”MVP VΛND”にKOIAIの面々を迎え、MIKO(Vo, Dance)の「サマソニーっ! みんな盛り上がる準備できてる?」を合図に、シャッフルビートが心地よい「Crazy J」から勢いよくライブをスタートさせた。普遍性の強いポップでキャッチーなメロディをヘヴィな音像でコーティングした楽曲群は、彼女たちの関係性の深いBABYMETALと通ずるものがあるが、こちらはよりモダンなポップスやダンスミュージックの色合いが強く感じられ、メタリックな音楽を愛聴する者以外にも十分にアピールできたのではないだろうか。事実、11時30分スタートだったのにもかかわらず、フロア後方までオーディエンスで埋め尽くされた光景は、今後の彼女たちへの期待値への表れでもあったように感じる。
METALVERSE ©SUMMER SONIC All Rights Reserved.
SONIC ”METAL” STAGEの幕開けを華やかに飾ったMETALVERSEのあとには、イギリスからの刺客=サウス・アーケイドが続く。
サウス・アーケイド ©SUMMER SONIC All Rights Reserved.
メキシコ出身のトリオバンド、ザ・ウォーニングは2024年の単独公演以来の来日、かつ彼女たちも初のサマソニ出演。BAND-MAIDとのコラボもあり、ここ日本での知名度はそれなりにあったが、多くの音楽ファンがその実態を目撃するには、今回のサマソニは絶好の機会と言える。実際、ダニー(Vo, Gt)、パウ(Dr, Vo)、アレ(Ba)の3姉妹はオーソドックスなハードロックサウンドで、無駄を削ぎ落としたシンプルなバンドアンサンブルを爆音で届け、その実力を見事にアピール。フロントに立つダニー&アレの妖艶さ、ステージ後方に構えながらも派手なアクションでドラムを叩きつつ、時には美声を響かせるパウの存在感は、そのサウンド以上に惹きつけられるものがあった。
ザ・ウォーニング ©SUMMER SONIC All Rights Reserved.
Ave Mujica、ペンデュラム、mgkが登場
海外勢2組がそれぞれの形で会場を飲み込んだあとは、メディアミックスプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』発のリアルバンド・Ave Mujicaがステージに立つ。昨年に続いて2度目のサマソニとなる彼女たちだが、その演奏力/表現力の高さとゴシック調のメタルコア経由のサウンド/楽曲には定評があり、個人的にはSONIC ”METAL” STAGEに選出されたのも頷けるものがある。佐々木李子(ドロリス/三角初華役/Vo, Gt)が歌い始めると、場の空気は瞬時に彼女たちの色へと染まり、会場を”Ave Mujica劇場”へと一変。高尾奏音(オブリビオニス/豊川祥子役/Key)が奏でる流麗なピアノの美しさも、Ave Mujicaという存在の独特さを際立たせており、この日のSONIC ”METAL” STAGE出演者の中でもっとも異彩を放っていたのは間違いない。
■SONIC ”METAL” STAGE独占対談
Ave Mujica×METALVERSE「音を爆発させる、ダンスで届ける」
Ave Mujica ©SUMMER SONIC All Rights Reserved.
SONIC ”METAL” STAGEもいよいよ折り返し。
ペンデュラム ©SUMMER SONIC All Rights Reserved.
金曜の大阪、土曜の東京MARINE STAGEから3日連続でのサマソニ出演となるmgkは、前日とは異なるセットリストでSONIC ”METAL” STAGEに臨む。タバコを咥えた巨大な自由の女神像を背に、パンキッシュなバンドサウンドに乗せて登場したmgkは、自身も自由の女神を彷彿とさせるスパイクヘア姿で、高速パンクチューンとヒップホップナンバーを織り交ぜながらライブを進行。サード・アイ・ブラインドの名曲「Semi-Charmed Life」の一節をサンプリングした「starman」、サプライズゲストとして千葉雄喜を迎えた「JJK」などの人気ナンバーはもちろんのこと、時に自身がギターを奏でながらひたむきに歌い、時にはダンサーを交えたエンタメ性の強いステージングを魅せるなど、一瞬たりとも目が離せないステージを繰り広げる。もちろん、彼自身のカリスマ性の高さも群を抜いたものがあり、なぜmgkが長きにわたり世界中の音楽ファンから支持されるのかを十分に感じ取れる60分になったのではないだろうか。
mgk ©SUMMER SONIC All Rights Reserved.
キュレーター・BABYMETALが降臨
個性的なアーティストたちがそれぞれの形でSONIC ”METAL” STAGEを彩ってきたDAY3も、ついに最後の時間が近付く。キュレーターとして同ステージのヘッドライナーを務めるBABYMETALは、満員のフロアを前に「BABYMETAL DEATH」から彼女たちらしいやり方でステージを進行。続く「メギツネ」ではSU-METAL(Vo, Dance)の合図で、それまでしゃがんでいたオーディエンスが一斉にジャンプするなどして、場の一体感を急速に高めていく。以降も「RATATATA」や「Song3」といった最新作『METAL FORTH』(2025年)からの激アゲ曲の連発で、会場の熱気は高まるばかり。
BABYMETAL ©SUMMER SONIC All Rights Reserved.
「メタリ!!」から始まった後半戦では、フロアに巨大な”わっか(=サークル)”が生まれ、これ以上ないほどのお祭り騒ぎを見せる。曲中、SU-METALが「今日このステージが私たちにとって、今年最後の日本のフェス。みんな、もっと熱くなれるよね?」と叫ぶと、オーディエンスの声援もより熱を帯びていく。そして、MOMOMETAL(Scream, Dance)のデスボイスをきっかけに観客がジャンプすると、盛り上がりはさらに加速。「PA PA YA!!」や「ギミチョコ!!」といった人気ナンバーの連続で、ライブはクライマックスを迎える。そんな熱気をさらに高めてくれたのが、初期の代表曲「ヘドバンギャー!!」。会場中がヘドバンの海と化し、さらに続く「Road of Resistance」ではフロアに”ウォール・オブ・デス”が発生するなど、BABYMETALならではの見せ方でライブは最高潮に到達した。
2012年からサマソニで刻んできたBABYMETALの集大成と言えるパフォーマンスに、SU-METALやMOAMETAL(Scream, Dance)、MOMOMETALは達成感に満ち溢れた表情を浮かべる。本来なら彼女たちのステージは「Road of Resistance」のエンディングとともに終了するはずだったが、この日は少し違った。メンバーを代表してSU-METALが「改めまして、サマーソニック25周年おめでとうございます。私たちは2012年からサマソニに参加させてもらって14年、ほぼ毎年いろんなステージに参加させていただきました。
SUMMER SONIC
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