第10回 海苔サミット 全国の漁師が議論 産業全体で連携を
森川政人環境創造室長
 全国の海苔漁師が集まる「海苔サミット」が7月2日・3日に横浜で開かれた。宮城、愛知、兵庫、福岡、佐賀、熊本など全国の海苔漁師約100人に加えて、海苔商社、行政、大学などから約60人が参加した。


 今年は第10回。「海の変化に応える、これからの海苔づくり~生産・流通・消費をつなぐ~」をテーマに海苔業界の課題を議論した。

 サミット初日のプログラムは発表4件とパネルディスカッション。

 佐賀大学農学部・木村圭教授の発表に続いて登壇した三重大学大学院生物資源学研究科の柿沼誠教授は、「ノリ養殖の課題解決に向けた遺伝子解析」と題した発表で色落ち防止に対する尿素の有効性を示唆した。

 「世界市場における日本の海苔」と題した海苔問屋の発表では、直近年度の生産枚数を中国60億枚台、韓国180億枚台と推定。日本とは異なる海苔の消費形態を複数例示して、海外市場の現状を伝えた。

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森川政人環境創造室長 4人目の発表者は、環境省 水・大気環境局環境管理課環境創造室の森川政人室長。「豊かな海の実現に向けて」と題して、生物多様性の保全、地域活性化、脱炭素の統合的アプローチで取り組む「令和の里海づくり」を紹介した。

 パネルディスカッションには海苔漁師3人と海苔問屋1人、木村教授、森川室長が登壇。東海大学水産学部の李銀姫教授がモデレーターを務めた。ある漁師は「個人や地域の努力には限界がある。海苔産業全体の連携が必要だ。
次の世代に希望を見せられるようにしたい」との思いを語った。

 海苔問屋は「日本産は良品率が高い。自分が作る海苔のさらなる差別化ポイントを把握していてほしい」と指摘。森川室長は「海苔づくりの文化を伝えることは地域づくりでもある」と述べた。

 会場からは「希望年収を前提に事業を考えるべき。漁師は命がけで海に入る。自分の希望はサラリーマンの1.5倍」との意見も。

 サミット2日目は、生産性の向上や経営体制、色落ち・食害、後継者の育成、商品開発などをテーマとする参加型ワークショップと、「今後の日本の海苔産業について」をテーマとした全体ディスカッションを実施した。

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