キリン「晴れ風は花火を守りたい」 資金不足などで打ち上げられなかった全国の花火玉をサザンビーチちがさきの夜空に打ち上げ
決起会に臨むキリンビールの村井志帆マーケティング本部マーケティング部新価値創造担当主務(左)、キリンビールの作本憲昭横浜支社神奈川支店支店長(右)、茅ケ崎市の佐藤光市長(中央右)、茅ケ崎市観光協会の桐山章伸会長(右から2人目)
 晴れ風は花火を守りたい――。
 8月1日、500機のドローンがサザンビーチ(神奈川県茅ケ崎市)の夜空を舞い、こう映し出すと会場は歓声に沸いた。


 これは「晴れ風ACTION 未来につなぐ希望の花火 2026」の一幕。
 「第52回サザンビーチちがさき花火大会」の50分の打ち上げ時間のうち後半の20分を使い、資金不足・人手不足・天候不順などの理由で打ち上げられなかった全国の花火玉を打ち上げ、冒頭のドローンショーを繰り広げた。

 ドローンで空撮したライブ中継も行い、視聴数に応じた金額を全国各地の花火大会の支援活動に寄付する。

 「キリンビール 晴れ風」で2024年から実施している「晴れ風ACTION」は、日本の風物詩にビール会社から恩返ししたいとの想いから、売上の一部を活用して桜や花火大会などの保全・継承に取り組んでいる活動。

 3年目に突入し支援先自治体数はのべ300自治体以上に上り、寄付金額は2.5億円を突破した。

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決起会に臨むキリンビールの村井志帆マーケティング本部マーケティング部新価値創造担当主務(左)、キリンビールの作本憲昭横浜支社神奈川支店支店長(右)、茅ケ崎市の佐藤光市長(中央右)、茅ケ崎市観光協会の桐山章伸会長(右から2人目) 花火大会に先立ち、茅ヶ崎市役所分庁舎で開催された決起会で取材に応じたキリンビールの村井志帆マーケティング本部マーケティング部新価値創造担当主務は「3年間、様々な自治体の方々とコミュニケーションしていく中で課題がよりクリアになり、地域の方々にとって花火は単なる花火ではなく誇りであり思い出であり、花火師さまの想いが乗った風物詩だと理解を深めることができた」と振り返る。

 「晴れ風」では全国の花火大会に関する実態調査を行い、調査報告書「全国花火大会白書2025」によると、過去5年で中止・縮小した花火大会は全体の約4分の1。大会開催に課題を抱える主催者は90%に上り、大会開催費用は過去10年で平均34%高騰した。

 今年についても「ヒアリングさせていただいた436大会中、11%の48大会が規模縮小して開催予定と回答。昨年の同回答は32大会(全大会の7.3%)だったため1年で増加した。地域の努力だけで守り続けるには限界が近づいている」と述べる。

 「晴れ風ACTION」の大きな役割は、このような実態を周知させることにある。


 「(運営側では)資金不足や人材不足で続けるのが難しくなっている一方で、(来場者は)観られて当たり前という感覚があり、ギャップが物凄くある。民間企業として、こうした課題を広くお客様に知っていただくように働きかけることが大切だと考えている」と力を込める。

 サザンビーチの「晴れ風ACTION」では、福島県須賀川市・群馬県沼田市・宮崎県串間市・兵庫県西脇市の花火大会で予定していた花火玉が打ち上げられた。

キリン「晴れ風は花火を守りたい」 資金不足などで打ち上げられなかった全国の花火玉をサザンビーチちがさきの夜空に打ち上げ
ドローンショーで描かれる「晴れ風」
ドローンショーで描かれる「晴れ風」 「晴れ風ACTION」により「晴れ風」の販売動向では、若年層の獲得で手応えを得る。

 「20・30代の方々は上の世代の方々と比べてSDGsの意識が物凄く高く、20・30代の購入者の3分の1が『晴れ風ACTION』が購入のきっかけの1つになっているという調査データもある。今回の取り組みも支援いただくきっかけになっている」と説明する。

 「晴れ風」の秋冬施策については「皆さまに飲んでいただいていることで、桜や花火大会などの保全・継承につながっているという活動の実績をしっかりコミュニケーションしていきたい」との考えを明らかにする。

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