森永乳業は7月27日、「最新研究発表会」を開催し、ビフィズス菌BB536に関する老化研究の成果を発表した。

 BB536配合プレーンヨーグルトの摂取と生活習慣改善による老化速度低下の可能性を示した日本初の臨床試験結果と、ビフィズス菌による炎症制御メカニズムに関する研究成果を紹介。
長年培ったビフィズス菌研究をエイジングケア領域の新たな価値創出につなげる考えを示した。

 宮地一裕取締役常務執行役員研究本部長は、1969年に「ビフィズス菌BB536」を発見して以来、整腸作用を起点に、免疫など幅広い機能性研究を展開してきた歴史を紹介。「ビフィズス菌は当社の機能性素材のコアであり、エイジングケア領域でも大きな可能性を秘めている」と述べ、老化研究を今後の重点領域の一つに位置付ける考えを示した。

 基調講演では、京都府立医科大学大学院医学研究科の内藤裕二教授が「老化研究最前線~京丹後長寿研究から見えてきたこと~」をテーマに講演。内藤教授は、従来の疾患ごとの治療から、老化の仕組みに着目し、加齢関連疾患の予防や健康寿命延伸を目指す「ジェロサイエンス」が注目されていると説明。また、京丹後地域の長寿研究では、生物学的な老化指標に加え、腸内細菌、食事、運動などを組み合わせた解析が進んでいることを紹介した。腸内細菌叢の乱れは老化のホールマークの一つに位置付けられており、腸内細菌が産生する代謝物が炎症や免疫機能に影響を及ぼす可能性を示した。

 続いて森永乳業バイオティクス研究所の小田巻俊孝所長が最新の研究成果を発表。加齢は一律に進む一方、老化速度には個人差があり、生物学的年齢や老化速度を評価できる時代になっていると説明。研究では、BMI25以上の50~74歳男性45人を対象にBB536配合プレーンヨーグルトの摂取と運動・食習慣改善を12週間実施した結果、老化速度指標「DunedinPACE」は介入群で対照群に比べ約2.3%低下した。日本人を対象に食事・栄養を含む多面的介入によって老化速度低下の可能性を示した初めての報告とし、BB536による腸内環境改善や炎症制御が関与する可能性を示した。

 また別の研究では、ビフィズス菌が免疫細胞の過剰な炎症反応を抑制する仕組みを確認し、加齢に伴う慢性的な炎症状態「炎症性老化」の制御につながる可能性を示した。


 森永乳業は今後、整腸や免疫領域に加え、エイジングケア分野でもビフィズス菌研究を深め、健康寿命延伸への貢献を目指す。

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