亀田製菓、国内米菓を基盤に海外へ雄飛 30年度に連結売上高1600億円・海外事業比率43%を計画
THFのグルテンフリークラッカー
亀田製菓は、国内米菓を基盤に海外市場へ打って出る。

前期(2026年3月期)の連結業績は、売上高1381億円・調整後営業利益99億円・営業利益75億円・EBITDA180億円で着地。
売上高と前述の各段階利益は過去最高を更新した。

昨年11月に更新した2030年度(2031年3月期)までの「中長期成長戦略2030update」では、2030年度に連結売上高1600億円・調整後営業利益145億円・EBITDA260億円を目標に掲げる。

海外事業売上高比率は現在の35%から2030年度までに43%へと引き上げる。

計画実現に向けて7月14日、取材に応じた髙木政紀社長は「日本市場を諦めて海外に活路を見いだすという話ではなく、お米を使った新しい技術を打ち出すのは日本からだと考えている。海外で得た収益を日本のR&Dや製造技術への投資に充て、そこから生み出された商品を海外に出していく。このことを繰り返していくための道筋を立てることができた」と胸を張る。

「米菓を世界へ、お米を未来へ」を副題に、同社が強みとする米の加工技術を磨き製菓業から米業(こめぎょう)へとシフトするライスイノベーションカンパニーをビジョンに掲げ、国内米菓事業・海外事業・食品事業を大きな柱と位置付ける。

このうち海外事業は、2025年6月に完全子会社化した北米のTH FOODS(ティーエイチフーズ), INC.(以下、THF)を事業基盤に定め、これに亀田製菓の米菓製造ノウハウとアジアの生産基盤を掛け合わせて北米の食文化に根ざした現地化商品を展開していく。

「グループシナジーを最大化させるためには、人材も融合していかないといけない。THFの社員はその点、北米の市場に精通し、技術以外のところで言うと、本当に人を育てる面においても実績がある」と述べる。

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THFのグルテンフリークラッカーTHFでは今後、主力ブランド「CRUNCHMASTER(クランチマスター)」のグルテンフリークラッカーと新機軸商品の2つを軸足に据える。

新機軸商品については「リフト&シフトという形で、亀田グループ商品を融合して、アジアで仕上げ・味付けしたものを米国でパッキングするといったことを考えている。
すでにマーケット調査を終え、早期にご紹介できるように取り組んでいる」と説明する。

アジアは主に生産基盤と位置付ける。

「新潟や東日本が中心だった米菓が今では九州や沖縄でも定着しているのと同じようなことが、海外でも当然起こりうるはずで、アジアではいずれ内販(生産国での販売)が伸びていくとみている」との見方を示す。

タイやカンボジアでは米菓市場が小さく、両国のグループ会社では、あられやミックス米菓、うす焼の海外輸出をメーンに手掛けている。

タイのSingha Kameda(Thailand)Co., Ltd.は、あられに強く、欧州などに輸出。これに対し、カンボジアのLYLY KAMEDACO., LTD.はオーストラリアに向けて、うす焼せんべいを輸出している。

アジアでは輸出をメインとする国が多い中、ベトナムのTHIEN HA KAMEDA, JSC.は揚米菓ブランド「ICHi(イチ)」でベトナム市場を開拓。今後、同国南部市場攻略と輸出事業への取り組みを強化していく。

中国の青島亀田食品有限公司でも柿の種やミックス米菓を内販しているものの、日本への輸出事業をメーンに展開している。

髙木社長は、グループシナジーを最大化し、前倒しでの中計達成を意識する。「資本コストが高まり、THFを完全子会社化したことで財務負担も外から見られている。前倒しして業績を達成して資本コストを軽くすることで、よりスムーズに運営していきたい」と力を込める。


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