皆さんはクルマを乗り換えるとき、今乗っているクルマをどのように手放すでしょうか。多くの人は新しいクルマを買うお店に“下取り”として売却することが多いでしょう。
状況によっては下取りは最善策ですが、高リセールのポテンシャルを秘めたクルマを手放す際は“売り方”の工夫をするだけで手元に残るお金が変わってきます。
 今回は、私の友人が「ランドクルーザー250」を売却した際のノウハウを紹介します。

はじまりは1通のメッセージ

ランクル250「ディーラー査定620万円を727万円に」化け...の画像はこちら >>
 4月某日、私のSNSに友人から「クルマをオークションで売りたいんだけど……」とメッセージが届きました。詳しく話を聞くと、クルマの買い替えにあたり1円でも高く売りたいので、高値がつきやすいオークションでの売却を検討しているとのことでした。

 個人間オークションでクルマの売買は行われていますが、市場価格700万円前後のクルマをオークションで売買するのは危険だと判断しました。もちろん売却相手が紳士的であれば問題ありませんし、個人間オークションでの売買は実績あるプラットフォームですから、場合によっては推奨できます。ただ個人的には悪いポイントばかり目立ってしまうので、今回は業者への売却で検討すべき、とアドバイスしました。

基準となる価格を決める

 友人が売却希望のクルマは、トヨタのランドクルーザー250。買うにも納車まで年月がかかるどころかオーダーすら難しいクルマだったので、中古車市場でもプレミアに近い価格で売買されていました。友人は「リセールありき」でクルマ選びをしていたため、人気オプションがフル装備でした。そんな状態だったので、ディーラーでは「620万円」で下取り価格が提示されていたようです。

 そのため、少なくともディーラー下取り価格以上で売却するという目標を立てましたが、中古車情報サイトを見てみると700万円台で店頭販売されている個体もありましたので、店頭販売の90%程度の「680~700万円」を目標に売却活動を始めることにしました。

売却活動スタート

 売却時期は活動開始から3週間程度とゆとりがありましたので、売却先の選択肢は複数ありました。とはいえ会社員として仕事をしていますし、小さい子供もいるので、休日に複数の買取店舗を回るのは厳しいと判断。

 自動車フリマサイトのK、クルマの写真を撮って送信するだけで査定価格を提示してくれる業者Bを筆頭に、自宅まで査定に来てくれる一括査定サイト経由の買取店、大手中古車買取チェーンNで査定をしてもらうことにしました。


最終結果は…

 いよいよ査定を受けることになり、最初に受けたのがフリマサイトK。こちらでは「685~711万円程度で出品し、買い手を探す」とのことだったので、期待を込めて700万円で出品することにしました。この価格で売れれば御の字ですが、あくまでもフリマなので買い手が現れなければ売れません。

 K側に業者に売却することを検討していることも伝え、翌週末に買取業者の査定を受けることに。最初に査定を受けた業者Bでは、650万円という結果が出ました。

 650万円でもディーラーより高い提示価格だったので良かったのですが、まだ上を狙えると判断し一括査定と大手買取店の査定を受けた方が良いとアドバイス。

 さらに、査定業者には全て同じ日・同じ時間に来てもらい、その際に「フリマには700万円で出品中で、Bでは650万円を提示されている。希望はフリマ価格以上だが、それに近い価格を提示してくれたら即決する」と伝えるべき、とメッセージを送りました。

 最終的に集まった業者は3社で、提示された価格は680万円~727.5万円。最高値を提示した業者とその場で売買契約を結びました。ディーラーより100万円高くクルマを売却することができた友人は非常に喜んでいましたが、それ以上に約2年乗ったランクル250が新車の購入価格で売れたことに驚きました。

全車種で使える“5つの交渉術”

 今回のケースはリセールバリューが非常に高いクルマでの交渉でしたが、比較的新しいクルマ(新車から7年程度まで)であれば使えるテクニックだと自信を持ってお伝えできます。

 今回行った売却交渉を時系列でまとめました。


1.ディーラーで下取り査定
2.中古車相場を確認(車種や年式にもよるが、販売価格の75~90%が買取相場)
3.買取業者を選定
4.複数の業者の査定を受ける
5.最終的に一堂に会してもらいオークション形式でその場で争ってもらう


 もちろん条件によっては買取業社よりもディーラーの方が好条件になる場合がありますので、一概にこれが正解とはいえませんが、13年間で自分の車を含め7台売却した経験上、これが最も高値を出しやすいフローです。

 実際に筆者である私が、2025年末に7年経過の日産セレナを売却した際に同様の手法を使った際、ディーラー下取87万円でしたが、買取店で112万円で売却できましたので、効果はあると断言できます。

 高リセール車に限らず、多くの車で実践可能な方法ですので、手間はかかりますがぜひお試しください。

<文/宇野源一>

【宇野源一】
埼玉県在住の兼業ライター。大学卒業後、大手日系自動車ディーラーに就職。その後、金融業界の業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事しながら、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP資格を取得。X(旧Twitter):@gengen801
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