大相撲名古屋場所8日目(19日、愛知・IGアリーナ)

 関脇・安青錦が西前頭筆頭・隆の勝を押し出し、7勝目を挙げた。賜杯争いで首位タイを守って勝ち越しに王手をかけたが、取組で左足親指を負傷。

1場所での大関復帰には10勝以上が必要で、後半戦に不安を残した。綱取りの大関・霧島は関脇・熱海富士を押し出して1敗をキープ。霧島、安青錦と平幕の琴栄峰、獅司の4人が並び、1差で横綱・豊昇龍ら6人が追う。

 トップを守った安青錦に暗雲が漂った。隆の勝の激しい突っ張りを食らい、懐に入れない。それでも元大関は足を止めずに追いかけて押し出し。しかし、土俵際でいなされた際に、足がもつれ土俵下に転がり落ちた。勝ち名乗りを受け、土俵を下りた後も両手をつけてしばらく動けなかった。

 支度部屋では大きな袋に入れた氷を血のついた左足親指に乗せた。「感覚的に(指が)入ってしまった。痛みは分からない」。春場所は左足小指骨折で初の負け越し。

夏場所前の稽古で左足首を痛めて全休し、大関から陥落。今場所は左足首にテーピングをして土俵に上がる。けがの質問が続くと「相撲内容の話をしましょう」とさえぎった。八角理事長(元横綱・北勝海)が「足は前から痛めているけれど『痛い』といわない力士」と評する男は多くを語らなかった。

 4連勝で3場所ぶりの勝ち越しに王手。安青錦は「師匠(安治川親方)に言われたことを一生懸命やってきたことが一番(の理由)」とうなずく。今場所で10勝以上すれば特例で大関に復帰できる。9日目は過去4戦全敗の大の里戦。「体は動いている。最後までしっかり取りたい」。あと3勝。目の前の一番に集中する。

(山田 豊)

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