◆第58回函館2歳S・G3(7月19日、函館競馬場・芝1200メートル、重)

 第58回函館2歳S(函館)は9番人気のフェリチタ(横山和)がデビュー2連勝で世代初の重賞ウィナーとなった。

 最後の最後まで踏ん張り切った。

好発を決めてスピードに乗ったフェリチタを、初コンビの横山和は手綱を引いて中団で流れに乗せた。「変に先入観を持たずに、リズム良く行こうと思っていた」。先行勢の激しい争いの直後で温存した末脚を、ラストの直線で振り絞る。ゴール寸前まで入った左ステッキに応えて、首差で世代初の重賞ウィナーの称号をつかみ取った。

 9番人気の伏兵を無傷2連勝で初タイトルに導いた鞍上は、21年の函館記念(トーセンスーリヤ)以来、5年ぶりの当地での重賞V。「またこの函館の地で、重賞を勝てたことをうれしく思います」と頬を緩めた。

 大舞台の土壇場で勝負強さが光った。最終追い切りでコンタクトを取った際に、横山和は「もう少し力強さが欲しい」と指摘。力試しの一戦と位置づけていた。ゴール前でのイモージェンとの競り合いを僅差でものにしたパフォーマンスを「この子の根性というか、頑張る力というのは素晴らしいものがある。それに助けられました」と、強じんな精神力を持つタワーオブロンドン産駒を手放しで称賛した。

 レース前日から朝にかけて降った雨で、重馬場で行われた函館最終日のG3。

「力を出し切れていない馬もたくさんいると思う。このなかで、しっかり結果を出してくれたことは素晴らしい。まだまだ頑張っていってほしい」と鞍上は期待を込めた。イタリア語で「幸せ」を意味する馬名を持つ牝馬が、北の大地から大きく飛躍していく。(山本 理貴)

 ◆フェリチタ 父タワーオブロンドン、母ジャストザハピネス(父ハーツクライ)。栗東・鈴木孝志厩舎所属の牝2歳。北海道新ひだか町・前田ファームの生産。通算成績は2戦2勝。総獲得賞金は4226万9000円。重賞初勝利。馬主は(株)カナヤマホールディングス。

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