プロボクシング日本ミドル級1位の川渕一統(かずさ、21)=ABC=が16日、東京・後楽園ホールで同級王者・竹迫司登(かずと、35)=ワールドスポーツ=に挑む。この一戦はWBOアジアパシフィック同級王座決定戦も兼ねる。

サウスポーの川渕はプロデビュー以来4戦4勝(3KO)。5戦目での王座初挑戦に「スパーリングを重ねて自信がついた。パンチ力、スピード、スタミナを見てほしい」と、ABCジム(大阪市大正区・松本憲亮会長)に初のベルトをもたらすことを誓った。

 次兄の一意(かずま、24)は幕内力士。5月の夏場所で十両優勝し、新入幕した7月の名古屋場所では負け越したが、弟は「兄貴が幕内で戦う姿を見て、自分もさらに頑張ろうと思った」。長兄・一誠(かずと)さん(25)も元幕下力士で、現在は実家の建設業を継ぐ。「兄たちと『兄弟で頑張っていこう』といつも話している」と明かした。

 昨年8月、父・一男さんが病気のため52歳の若さで他界。格闘技好きの父は、兄2人と違って細身だった川渕が小学校限りで相撲を辞めた時も、旧知のABCジムを紹介してくれた。都内で入院中に会話ができない中でも病床からLINEで「負けるな」「将来はチャンピオンになれ」とメッセージを送ってくれて、励まされた。

 「まず2冠王者になって、天国の父に報告したい。そして世界を目指す」。

地域王者となれば、世界ランキング入りも濃厚。若武者は家族からもらったパワーを秘め、敵地のリングへ上がる。(田村 龍一)

 ◆川渕 一統(かわぶち・かずさ)2004年11月2日、大阪市港区生まれ。21歳。兄2人の影響で幼少から相撲に打ち込む。小学4年時に府大会優勝(体重別)。中学1年時にABCジムでボクシングを始める。興国3年時に全国高校選抜大会とインターハイを制し2冠。五輪を目指し大商大進学も「自分はプロ向き」と1年時に中退。24年11月、プロデビュー。身長179センチ。左ボクサーファイター。

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