プロレス界の“レジェンド”藤波辰爾が8日、新宿区の「アートコンプレックスセンター/ACT5」で席上揮毫(きごう)イベントを開催した。

 現在、同所で「COUNT2.9presents 人間・藤波辰爾展」を開催。

展覧会は、今年デビュー55周年を迎えた藤波のプロレスラーとしてだけではなく、夫、父、そして1人の人間としての藤波辰爾の人生。生い立ちや家族、あまり語られてこなかったプライベートの「藤波辰巳」をデビュー55周年特別企画展で紐解く内容で秘蔵写真、ガウンを公開、あの『伝説の曲』で使用された幻の衣装を初公開している。

 この日は1988年に横浜文化体育館で師匠のアントニオ猪木さんと60分フルタイムを闘った記念日。プロレス人生55周年を迎えた今年は、初めてファンに公開する形で「席上揮毫」に挑戦した。

 書道は、娘の美有さんが学校で書道を学び始めたころに「自宅に先生を招いて娘と一緒に教えてもらってね。その時から学んでいる」という。

 今回、書き上げたのは猪木さんの座右の銘である「闘魂」だった。

 会場は満席。立会人を猪木元気工場(IGF)社長で猪木さんの実弟である猪木啓介氏が務め、書道の指導を受ける茂木明子さんが見守るなか縦1メートルを超える近い半紙へ5分あまりをかけ心を込め「闘魂」を書いた。

 完成した作品は、力強さを表現した堂々の「闘魂」だった。藤波は「ひとつの闘魂の文字になりました」と感慨に浸りながら「最後、猪木さんが『バカヤロー!』って言われているようで気弱になりました」と苦笑いし「魂」の「『鬼』をもっとけわしくしたかった」と振り返った。

 それでも自己採点は「精いっぱい、書いたんで80点、90点。

100点まではおこがましいけど、猪木さんがどこまで許してくれるかどうかアレですけど」と自賛し、ファンに初公開した「8・8」での揮毫を「(横浜文体で)猪木さんがいる同じリングに向かう気持ちだった。お客さんの面前で緊張しましたがいい機会だった」と笑顔を浮かべた。

 揮毫時の思いを「(55周年という)節目でプロレスがいかに好きか。猪木さんとのつながりをお客さんが見てくれるか」を筆に込めたという。そして「これはあくまでも途中過程なんで。これから先を続けていくなかでいい機会をもらった」とさらなる現役続行を掲げた。

 自らのプロレス人生で「宝物」と明かす「8・8」猪木戦。38年前のフルタイムを「忘れられない」とかみしめ」自分の人生すべてが猪木さんのいろんな部分を目標にしてきたんで、これからも一緒に(リングに)上がり続ける」と師匠へ思いをはせた。

 揮毫した「闘魂」はチャリティーオークションすることが決定。収益の一部は、「子どもの貧困」の本質的解決に取り組む「特定非営利活動法人 Learning for All」へと寄付する。さらに「令和8年熊本地震」へもチャリティーオークションの収益の一部を義援金として寄付する。藤波は「我々は全国のファンンみなさんに力をもらっているんで、何か返せないかと思っていた」と明かしていた。

 今後の揮毫について「書道は何とも言えない緊張感がある。そういう時間は大事。これから続けていこうかなと改めて思いました」と意欲を表していた。

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