◆第108回全国高校野球選手権大会第4日▽1回戦 大分商6―4日本文理(8日・甲子園

 圧巻の聖地デビューだった。3回にリードを2点に広げられ、なお無死一、二塁で2ボール。

大分商・平田玲翔は「球場の雰囲気を変えよう」と誓って2番手でマウンドへ向かった。初球、今大会で初めて150キロをマークして観衆がどよめくと「(雰囲気が)本当に変わった。これは抑えられるな、と」。直感通りに後続を封じ、逆転への流れを呼び込んだ。

 持ち前の強心臓が光った。右腕にとってピンチは「大好きなシーン」。8回には2点を失ったが、今大会最速の151キロを計測し7イニングを投げきり「楽しみながら投げられた」。力感のないフォームから繰り出す直球とスライダー、チェンジアップを織り交ぜ、巨人の榑松スカウトディレクターは、「余力を持って投げながら、あれだけのスピードが出るのは相当に潜在能力が高い。潜在能力で言えば高校生ではもうトップクラス」と絶賛した。

 那賀誠監督(59)が「マウンドに行きたくて仕方がない」と評す投手らしい性格。ほとばしる闘争心でチームを初戦突破に導いたエースは「自分でも高得点をつけれるような投球」と胸を張った。夏の甲子園の最高成績は8強。

逸材の夏物語が始まった。(松浦 楓)

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