女優・星野真里(45)が、29日午後6時半から始まる日本テレビ系チャリティー番組「24時間テレビ49―愛は地球を救う―」でチャリティーマラソンのランナーを務める。国指定難病「先天性ミオパチー」を患う11歳の娘・ふうかさんの思いを背負っての挑戦。

走行距離は放送内で発表される予定で「娘、そして全ての子どもたちの未来のために走りたい」と完走への思いを語った。(奥津 友希乃)

 親子で大挑戦の夏だ。本番を目前に控え「ここまで、自分でも驚くほど楽しく前向きに練習できた。(本番は)どのくらい苦しくなるか想像もつかないですが、一歩一歩を積み重ねてゴールにたどり着けたら」。持ち前の“ポジティブパワー”と、着実な走りで終着点の両国国技館を目指す。

 生まれつき筋組織に異常があり、筋力が低下する難病を患う長女・ふうかさんは、8月初旬に大きな手術を受けた。入院やリハビリに付き添いながら、マラソン練習に励んできた。

 「娘は『人生で一番大きい手術を頑張るから、ママもマラソン頑張って』と言ってくれて、(背骨が左右に曲がる)側彎(そくわん)症を治す手術を乗り越えてくれた。二人三脚で挑戦し、背中を押し合う思い出の夏になっています」

 過去にフルマラソン(ホノルルマラソン)を完走しており「本格的な運動経験はないけど、体を動かすことは好き」。2月から練習を始め、今夏の合宿では約30キロを走破した。昨年ランナーを務めた横山裕(45)の「走り終わった後、街中でありがとうと言葉をかけられたことが嬉しかった」という経験談にも刺激を受け、「重圧より素敵な挑戦をさせていただける嬉しさが大きい」と言い切る。

 番組のテーマ「わたしの家族の話~あなたは誰を想(おも)う?~」にも深く共感している。

自身は5人きょうだいの大家族で育ち、2011年に元TBSアナウンサーで現東京都議会議員の高野貴裕氏(46)と結婚。「若い頃から結びつきが強い家族に憧れがあり、この人とならそんな家庭を築くことができる」と直感したことが決め手になった。

 15年にふうかさんを出産。当初は、「自分は母性が足りないんじゃないか」と戸惑いを抱えた時期もあった。

 「か弱くて、守らなきゃいけない責任がある命を目の前にした時、100%いとおしさではカバーできない自分がいて。泣きながら母に相談したら『四六時中、子どもを愛してる親なんていなくて、一緒に過ごす時間を積み重ねることで愛情が深くなる』と言葉をもらって。それからは『このままでもきっと大丈夫』と気持ちが楽になりました」

 ふうかさんが2歳の時、「先天性―」と診断された。当時を回想する星野からは苦労話よりも、前向きな言葉が次々と並んだ。

 「もちろん不安はありましたが、どんな時も娘は一生懸命生きてくれた。自分と全く違う存在なのだから自分と重ねて不安に思う必要はなくて、『彼女なりに歩んでいる人生をどのようにサポートできるんだろう』という考え方を、早い段階から夫婦で持てたことが大きかったです」

 社会福祉士の資格を夫婦で取得し、ふうかさんの成長を見つめてきた。

 「彼女は筋力が弱く、なかなか自ら動くことが難しいので、自分がしたいことを誰が聞いても分かる言葉で伝え、周りに動いてもらわないといけない。なので、幼い頃から赤ちゃん言葉ではなく、大人がしゃべるような言葉で接してきました。

今ではコミュニケーションは全く心配はないので、小学校にも送り出すこともできています」

 ふうかさん自ら、前に踏み出すことを決断し、24年に病気を公表。SNSを通じ、日々の暮らしや挑戦を発信してきた。

 「彼女は普段から車いすに乗っているのでいろんな人の視線を感じているはずなのに、それを嫌だと思わず『もっと私を見て、知ってほしい』と思っている強さがすごい。彼女から学ぶことばかりです。主人からいい影響を受けているようで、前向きで好奇心旺盛に生きてくれています」

 昨年、高野氏は都議選(世田谷選挙区)で初当選。福祉や共生社会の実現に奮闘している。

 「娘が小学校に進学し、教育と障害という観点で見た時に、インクルーシブな(障害の有無などの違いにかかわらない)教育の実現は今のままでは難しいという話を夫婦でしてきた。なので出馬の話を聞いた時は、その決断を心から応援したいと思いましたし『最大限、娘のためになることを協力し合ってやっていこう』と2人で決めました」

 自身は番組の目的別募金「できた!を増やす子ども募金」を背負い、並々ならぬ覚悟を持ってマラソンに挑む。

 「娘と私たちの11年の歩みを見て、誰かが一歩踏み出す勇気につながったら嬉しいですし、その方の一歩が巡り巡って、きっと私たちの新たな一歩の支えになる。障害の有無にかかわらず、子どもたちが居心地のいい場所を自ら選べる社会になってほしい。その方法を考える仲間を増やせたら、こんなに心強いことはない。そのために走ります」

 子どもたちの明るい未来へ向けた大きな一歩へ、24時間の挑戦が始まる。

 ◆星野 真里(ほしの・まり)1981年7月27日、埼玉県出身。45歳。子役として芸能界入りし、94年NHK連続テレビ小説「春よ、来い」で本格デビュー。翌年、TBS系「3年B組金八先生」で武田鉄矢演じる主人公の娘役に。2001年、日テレ系ドラマ「新・星の金貨」に主演。05年「さよならみどりちゃん」で仏ナント国際映画祭主演女優賞。身長156センチ。

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