◆JERAセ・リーグ 広島0―4巨人(6日・マツダ)

 逆転Vへの希望を乗せた大飛球が、広島の夜空に舞い上がった。淡々とベースを一周した泉口友汰内野手を、笑顔満開のナインがベンチで待っていた。

「奇跡です」。0―0の3回1死一、二塁で2球目の低め119キロカーブを豪快にすくい上げ、右翼ポール際に先制3ラン。昨季の自己最多を更新する7号が、チームをカード3連勝に導くV弾となった。

 3回先頭の佐々木が四球、小笠原が犠打、浦田が四球と無安打でつかんだファーストチャンス。「先制することができて良かった」と一丸でつかんだ絶好機をひと振りで結実させた。5日の2戦目は1点を追う9回2死二塁から左前へ同点の適時打。凡退すれば敗戦の場面からチームを救った前日に続き、値千金の一打を放った。

 ヒリつくようなV争いの日々を癒やす週に1度の楽しみがある。TBS系の連続ドラマ「VIVANT」を欠かさずチェック。「当時は見ていなかったんですけど、めちゃめちゃ面白くて」と3年前に放送されていた第1期を動画配信サービスで一気見し、7月26日の第2シーズン開始に間に合わせた。

 好きなキャラクターは外国人警察官「チンギス」。当初は主人公を追い詰める、こわもての役柄だ。

「一見、主人公の敵に見えるんですけど、それは自分の職務を全うしているから。その信念を持っている姿が好きですね」。闘志を内に秘め、やるべきことを全うする―。どこか巨人の背番号35にも通ずる姿が火曜日からの活力の一つだ。「VIVANT」第17話が放送された日曜夜に、広島で打の主役を張った。

 試合前は都市対抗の決勝を戦ったNTT西日本の結果をチェック。「ばさまさん(西濃運輸出身の船迫)に負けた気分で悔しい」と冗談めかしたが、61年ぶりの決勝進出を果たした古巣から刺激を受けた。チームは首位・阪神と2・5差に急接近。大逆転Vへの視界がはっきりと開けた。「あさってからも勝てるように、チームとして全力で頑張ります」。この勢いのまま、週明けから王者を猛追する。(内田 拓希)

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