各地で危険な暑さが続くなか、「夏でも涼しい」と話題なのが、千葉県勝浦市。気象庁が観測を始めた120年前から、35度以上の「猛暑日」になったことが一度もありません。

数年前から「関東の避暑地」として注目されていますが、本当に涼しいのか。現地に行って、確かめてきました。まずは、観光に来ていた方に体感を聞きました。

暑いよ!話が違う!

板橋と市川です。勝浦に行くって娘に伝えたら、勝浦って千葉県の中で一番涼しいんだってよって言うから、あらそうなのっていう情報を得て。そんなの知らなかったから来たんですけども、暑いです。やっぱりどこ行っても暑いんだ、日本はと思って。

千葉の北総エリア。涼しいっていうのは聞いてましたけど、そんな涼しくないよねみたいな。今無理ですよね、こんだけ暑いとね。多分日差しが強いから、そういう多分日陰とかでずっと比べると多分違うんじゃないですかね。

市原市から来ました、千葉の。避暑地らしいよみたいな言ってきて。

涼しいかなって来たら、全然意味わからない。ブチギレている、暑すぎて。だって今日熱中症アラート出たって言ってましたよ。

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昼は、暑いです。7月25日(土)に行ったのですが、この日は32.4度。しかも海の街なので、湿気が多く日差しも強い。観光客の皆さんが怒るのも無理はありません。

ただ、120年間、猛暑日ゼロ。鴨川は38.1度、茂原は39.9度まで記録しているのに、勝浦の歴代の最高気温は34.9度。どんなに暑い年でも、35度以上を記録したことがないんです。そして地元の方こそ、この涼しさを実感しているようで、長く住む方に話を聞きました。

朝晩は涼しいんです

何年ぐらい前かな、テレビでね。勝浦は関東の中でも真夏日の1日もないって話で、本当なんですかっていきなり飛び込んできたの。

朝晩ね、涼しいんですよ。

湿気はちょっと多いんですけど、海風が吹くとね、やっぱりヒヤッとして涼しいですね。朝夕は窓を開けっぱなしで寝てるとちょっと風邪ひいちゃうぐらいに、朝2時ぐらいに目が覚めるんですよ、夜中に。そうすると窓閉めて寝たります。朝はもう6時ぐらいに目覚めたら、とにかく窓を開けると涼しい風がワーッと入ってきますから、海風が。

猛暑日ゼロのまち・勝浦は、本当に涼しいのか!?

実際、取材に行った日の夜は、22度まで下がっています。理由は、海。勝浦は沖の方がすぐ深くなっていて、真夏でも冷たい水が湧き上がってきます。その海を渡ってきた風が、街を冷やしているんだそうです。

「住めば実感できる涼しさ」ということのようですが、さらにもうひとつ、勝浦としてはこんな「売り」もあるようです。勝浦市役所の、高梨美紗恵さんに聞きました。

「クマのいない避暑地」です

勝浦市役所 高梨美紗恵さん

私ちょっと推してるフレーズがありまして、「クマのいない避暑地ですよ」と。「海のある避暑地」って言うと、じゃあ北海道さんもあるじゃないのみたいな形になっちゃうんですけど、北海道さんはクマがいらっしゃるじゃないですか。

「海がある避暑地、かつクマのいない避暑地はうちだけですよ」ということで。

猛暑日ゼロのまち・勝浦は、本当に涼しいのか!?

使えるものは何でも使う。実際、「勝浦」への移住の相談も急増しています。3年前の相談件数がおよそ400件だったのに対し、去年の相談件数は800件と倍増。「空き家バンク」も、「載せるとすぐ売れてしまう」という嬉しい悲鳴をあげていました。

ただ、この勝浦の影に隠れて、同じ千葉県内で「うちも涼しいんです!」と声を大にしている場所もあるんです。千葉県銚子市で、民宿を経営する方に聞きました。

いやいや、勝浦だけじゃない!「銚子」も涼しい!

うち民宿やってるんですけど、都会から来るお客さんはみんな涼しいって言いますね。隣町の神栖市と比べても、神栖市(かみすし)を30分ぐらいうちから行くとぜんぜん違います。朝は涼しいです、今は全然エアコンもなしでいられる状態なんで。でも勝浦っていつもテレビ出ると涼しい涼しいって、そんなに涼しいのかなとは思いますね。そんなに言うほど違うのかなって思いますけど、テレビで見ると。

銚子も涼しいよって。銚子にもぜひ取材に来てください、はい。

銚子は、勝浦から車で2時間。太平洋にグッと突き出した岬の街です。そして猛暑日ですが、銚子の観測は明治20年。およそ140年間で、35度を超えたのはたった4回。勝浦が「120年でゼロ」なら、銚子は「139年で4回」…。

気候が、立派な観光資源になっているようです。

(TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』より抜粋)

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