なぜスイスのエンボロは退場になった? VARで適用された“誤...の画像はこちら >>

延長戦の末にスイスに勝利したアルゼンチン代表 photo/Getty Images

スイスは延長戦の末にアルゼンチンに敗れる

スイス代表FWブレール・エンボロが、アルゼンチン代表とのワールドカップ準々決勝でVAR介入の末に退場処分を受け、大きな議論を呼んでいる。『ESPN』が報じた。



問題の場面は後半27分だった。エンボロはアルゼンチン代表MFレアンドロ・パレデスと接触し、主審はパレデスにイエローカードを提示。しかし、その後VARが介入し、映像確認の結果、パレデスへの警告は取り消しに。

一方で、エンボロが接触を誇張して倒れたシミュレーションと判断され、今度はエンボロにイエローカードが提示された。すでに警告を受けていた同選手は、この日2枚目のイエローカードとなり退場処分となっている。

今回適用されたのは、VARによる「誤認(Mistaken Identity)」のルールだ。本来、VARはイエローカードの判定そのものには介入できない。ただし、主審が誤った選手に警告を出した場合は、VARがオンフィールドレビューを促し、正しい選手へ警告を変更できる。

映像では、エンボロがファウルを受けたのではなく、自ら接触を誇張したと判断できる十分な証拠があったため、主審はパレデスへの警告を取り消し、エンボロへ警告を出し直した。

同様のケースは今大会のアメリカ対パラグアイでも発生している。当時はアメリカ代表DFティム・リームへの警告が取り消され、シミュレーションをしたと判断されたパラグアイ代表FWミゲル・アルミロンへ警告が変更された。

ただし、このルールの運用をめぐっては議論も続いている。
競技規則では「警告対象選手の誤認」を修正できると定められている一方で、シミュレーションの有無までVARが判断してよいのかについては解釈の余地があるためだ。

それでもFIFAは、今大会での運用について「明らかな誤審を修正するための適切な適用」との見解を示しており、今後も同様のケースでは一貫した基準が採用される可能性が高い。

エンボロにとっては、自身のプレイが結果的に2枚目の警告につながる厳しい結末となってしまった。その後の試合の流れを決定付ける退場となったこともあり、今後もさまざまな意見が飛び交うことが予想される。

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