連覇の鍵を握る徳田(鹿島) 石原(FC東京)に大注目

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本格派ストライカーの徳田が成長した先に、鹿島のJ1連覇がある Photo/Getty Images

8月7日に開催された「金J」の2試合、横浜FM×鹿島、G大阪×浦和を皮切りに、新しくなったJリーグがスタートしています。北中米W杯の勢いそのままに、多くのファン・サポーターのみなさんがスタジアムに詰めかけて盛り上げてくれています。

選手たちも感じてくれていて、インテンシティの高いしびれるゲームをみせてくれています。

いきなり打ち合いとなり、横浜FM×鹿島が3-4、G大阪×浦和が4-3という結果ですからね。2節を終えたばかりですが、スペクタクルな面白いゲームが多い印象です。

私も自分にできることでJ1、J2、J3を盛り上げていこうと思っています。しっかり発信していかなければ、という責任を感じています。そこで今回は、個人的に注目している10人を紹介します。もっとたくさん注目している選手がいるのですが、カテゴリーに関係なく考えに考えた10人を紹介したいと思います。

徳田誉(鹿島)は生っ粋のアントラーズっ子で、世代別代表の常連です。2023年にはU-17W杯も経験し、2025年11月には18歳でU-22代表のイングランド遠征に参加しています。本格派の点取り屋で、Jリーグでは2024年、2025年の2年間で21試合に出場してすでに3得点しています。

今季の鹿島は連覇を目指して戦っていくことになりますが、レオ・セアラや鈴木優磨の活躍に加えて、若い選手たちの成長が鍵だと考えています。現在19歳の徳田誉には、チームを勝利に導く十分なポテンシャルがあります。クラブも期待していると思います。
背番号34は過去に大迫勇也や鈴木優磨がつけていた番号で、伝統的に受け継がれています。鹿島は国内タイトルとともに、久しぶりにACLエリートにも参戦します。試合出場を重ねることで、もっともっと成長してほしいです。しっかりと点を取れるサイズがあるストライカーであり、鹿島はもちろん、日本サッカーを支える選手になってほしいです。

石原広教(FC東京)は湘南のアカデミー育ちで、ベルマーレでプレイするころから面識があります。2019年に福岡へ期限付き移籍し、1シーズンで湘南へ復帰。その後、2024年に浦和へ完全移籍し、2026/27シーズンを迎えてFC東京へ完全移籍しています。

左右どちらでもプレイできるサイドバックで、熱い魂を持つ男です。闘う姿勢が滲み出ていて、観る者にその姿勢が伝わってくるタイプです。FC東京のサイドバックには、長友佑都、室屋成、橋本健人、バングーナガンデ佳史扶がいます。ここに加わり、どれだけ出場時間を増やせるか。開幕戦では橋本健人の退場を受けて、前半途中から左サイドバックを務めています。
チーム状況や試合展開に応じて、右サイドバックでの出場もあると考えられます。石原広教がどれだけ食い込めるか大注目しています。

嶋本(清水)や森(岡山)は世界へ 高校生の北原(藤枝)にも期待

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推進力がある嶋本は清水の中盤に欠かせない戦力になっている Photo/Getty Images

個人的に、遅かれ早かれ海外移籍するだろうなと思っているのが嶋本悠大(清水)です。大津高校でプレミアリーグに優勝し、2025年に清水入り。初年度はJ1、ルヴァン杯、天皇杯を合わせて16試合に出場し、着実に経験を積みました。すると、2年目の百年構想リーグではレギュラーポジションをつかみ、12試合3得点という数字を残しました。

嶋本悠大はボックスtoボックスのタイプで、走力があり、推進力があります。個人能力が高く、局面を打開する力があります。ヘディングも強く、百年構想リーグの長崎戦で奪ったプロ初ゴールもニアサイドに飛び込んでヘディングで合わせたものでした。

清水は宇野禅斗がボルシアMGに移籍しました。中盤にはディエギーニョや小泉慶を補強しましたが、嶋本悠大は代えのきかない存在になっています。今季どれだけ成長するか、しっかり見届けなければならないと思っています。

森壮一朗(岡山)は名古屋から育成型期限付き移籍で岡山に加わりましたが、正直名古屋はもったいなかったなという印象を持っています。

一方で、本人が相当な覚悟で決めた移籍なのだろうと受け止めています。岡山は佐藤龍之介が成長し、世界へと羽ばたいていったクラブです。森壮一朗もアタマのなかに“世界”が入っているのでしょう。2節を終えてまだ出場はないですが、名古屋では右ウイングを務めて得点するなどゴールにからむ仕事をしていました。U-18代表では最終ラインの真ん中でプレイしており、3バックの岡山ではセンターバックでの起用になるでしょうか。高さ、強さ、スピードを兼ね備えている森壮一朗には、必ずチャンスが巡ってきます。木山隆之監督が率いる岡山は若い選手が成長できるチームなので、今回の期限付き移籍を生かしてほしいです。

右サイドバックの福田心之助(京都)は2節川崎戦で1得点1アシストの活躍をみせました。身長174センチで上背はないですが、対人に強く、スピードがあってとても攻撃的なサイドバックです。アップダウンを繰り返しできるスプリント力もあり、元サイドバックの私としては一目置いている選手です。日本代表で見たい選手です。

今季、京都はACLを戦います。
過密日程のなか、福田心之助がどんなパフォーマンスをみせるか楽しみにしています。北海道出身で札幌のアカデミーから明治大学を経てプロになった右サイドバックで、同じ明治大学出身の長友佑都を連想させる25歳です。このまま活躍を続けて、日本代表までたどり着いてほしいです。

北原槙(藤枝)はFC東京とすでにプロ契約している16歳で、今季は育成型期限付き移籍した藤枝でプレイしています。まだ高校生という意識が必要ないポテンシャルがあり、藤枝ではセットプレイのキッカーを任されています。なんでもできる器用な選手で、戦況を自分で変えることができます。

世代別代表では2026年U-17アジアカップを戦うU-17代表に選出され、同大会で6得点して得点王に輝いています。決勝の中国戦でも得点しており、大会最優秀選手(MVP)にも選出されました。今冬にはU-17W杯がカタールで開催されます。ケガやアクシデントがなければ、北原槙はU-17代表の中心選手として同大会に臨むはず。世界に大きく羽ばたいていってほしいです。

好調を維持する田村(愛媛) 安西(鹿島)は復帰を待つ

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熊田直紀(いわき)には高校生のころから注目してきましたが、そろそろ言い訳がきかないシーズンを迎えています。

いわきで3年目となる今季は、二桁得点を期待します。左利きでパワーがあり、ポストプレイができるストライカーです。高校生のときに見た左足のインパクトが強く、こんなもんじゃないだろうという気持ちがあります。どん欲に得点数を増やして二桁はいってほしいです。

いわきは若手がノビノビとプレイし、しっかりと成長する印象があります。今季は年下の道脇豊が加入し、可能性に満ちた魅力的な2トップで戦っています。熊田直紀もいつの間にか22歳になりました。そろそろ大活躍してほしいです。

藤原健介(磐田)は磐田のアカデミーで育ち、2022年にトップへ昇格しました。中盤で複数のポジションをこなす技術力の高いゲームメイカーで、育成型期限付き移籍で2024年は北九州、2025年は栃木SCでプレイしました。2年間の武者修行を経て、百年構想リーグを前に磐田に戻ってきました。

キックの精度が高く、長短のパスを駆使してビルドアップの中心となり、プレースキックも任されています。
今季は1節秋田戦、2節横浜FC戦といずれもボランチでスタメン起用されており、秋葉忠宏監督からの信頼の厚さが感じられます。磐田がJ1に昇格したなら、その背景には藤原健介の活躍が間違いなくあるはずです。

J3からは田村翔太(愛媛)を紹介させてください。四日市中央工業高校から湘南に入りましたが、なかなか結果を残せず複数のクラブを渡り歩きました。長く苦労してきましたが、J2・J3百年構想リーグでようやく開花し、奈良クラブで20試合15得点という数字を残して得点王に輝くとともにWEST-Aのベストイレブンに選出されました。その後、愛媛へ移籍して新シーズンを迎えています。

愛媛を率いる大木武監督とは熊本で一緒だった時期があり、わかりあえています。1節、2節をいずれも1トップでプレイし、早くも3得点しています。現在31歳の田村翔太はもっと若いときに活躍してもよかったですが、満を持して得点嗅覚を発揮しています。1トップでもシャドーでもプレイできるなか、どれだけ得点にからむか注目しています。

最後に安西幸輝(鹿島)へメッセージを送りたいと思います。左ひざの前十字靭帯の損傷から復帰して百年構想リーグを戦い抜きましたが、2026/27シーズンを前にまた同じ個所をケガしてしまいました。本人が一番悔しいと思います。年齢的にいろいろなことを考えたと思います。しかし、鹿島に不可欠なピッチ内外でのムードメーカー、兄貴分であり、まだまだプレイできます。

ホーム開幕戦の2節名古屋戦を現地で解説したのですが、アップに出てきた選手たちが安西幸輝の「背番号2」をつけているのを生で見て、グッときました。私も現役時代につけていた背番号であり、いまそれを背負ってサイドバックを務めている安西幸輝にはやはり思い入れがあります。


恥ずかしくて本人には直接伝えられないですが、焦らずにケガを治して、またパワーアップした姿を見せてほしいです。大丈夫です。まずは、しっかりと治しましょう。面と向かってなかなか言えないですが、また元気な姿を見せてほしいと思っています。


構成/飯塚健司

※電子マガジンtheWORLD323号、8月20日配信の記事より転載

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