「NISAは難しそう」と敬遠していませんか? 確かに複雑で分かりにくい面もありますが、非課税メリットを活用しない手はありません。今回は、資産形成の第一歩として押さえておきたい証券用語を、クイズ形式で分かりやすく解説します。
クイズ
以下の証券用語【A】~【L】について、その説明文を、その下に続く選択肢【1】~【12】より選んでください。それぞれに対応する説明文が一つずつあります。
【A】NISA(ニーサ)
【B】つみたて投資(積立投資)
【C】インデックス・ファンド
【D】アクティブ・ファンド
【E】基準価額(きじゅんかがく)
【F】信託報酬(しんたくほうしゅう)
【G】(投資信託の)販売手数料
【H】(投資信託の)分配金利回り
【I】アセット・アロケーション(資産配分)
【J】分散投資(ぶんさんとうし)
【K】ドル・コスト平均法
【L】純資産総額(じゅんしさんそうがく)
<上記証券用語の説明文>
【1】投資信託の運用期間中に投資家が間接的に負担する管理費用。
【2】投資信託を売買するための「価格」。原則1日1回算出される。
【3】投資対象を分けることによって投資リスクを低減させる手法。
【4】特定の指数(日経平均株価や米国S&P500種指数など)に連動する運用成果を目指す投資信託。
【5】運用会社が市場平均を上回る運用成果を目指す投資信託。
【6】定期的に定額で買い続けることにより、乱高下する投資対象の「高値で少なく安値で多く」買い付ける効果が得られること。
【7】少額投資非課税制度のこと。運用益が非課税になる。
【8】株や債券などの資産にどれくらいの比率で投資するか、配分を決めること。
【9】投資信託の運用資産総額。
【10】投資信託を購入する時、販売会社に支払う手数料。
【11】投資元本に対して、1年間でどれだけ分配金を受け取ったか示す指標。
【12】決まった時期に、決まった金額を継続して買い付ける投資手法。
資産形成の第一歩:NISAと投資信託
資産形成を始める際、多くの人がまず検討するのが「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」を活用した「投資信託」での運用です。個別株投資は知識と時間が必要ですが、投資信託であればプロが銘柄選定を代行してくれます。
特に、毎月決まった金額を自動的に買い付ける「つみたて投資」は、投資初心者にとって非常に有効です。相場が良い時も悪い時も淡々と買い続けることで、結果的に購入単価を平均化する「ドル・コスト平均法」の効果が期待できるからです。
投資信託を選ぶ際は、そのファンドが「インデックス型」なのか「アクティブ型」なのか、そして保有中にかかるコストである「信託報酬」が適切かをチェックすることが重要です。
正解と解説
【A】NISA(ニーサ)…【7】少額投資非課税制度のこと。運用益が非課税になる。
【追加解説】受取利息・配当金や株式売買益など投資で得た利益が非課税になる制度です。特定口座(課税口座)では約20%の税金が引かれます(分離課税選択の場合)が、NISAでは非課税となります。
【B】つみたて投資…【12】決まった時期に、決まった金額を継続して買い付ける投資手法。
【追加解説】一度設定すれば自動的に買い付けが続けられるため、相場の短期変動を気にして一喜一憂する必要がありません。
【C】インデックス・ファンド…【4】特定の指数(日経平均株価や米国S&P500種指数など)に連動する運用成果を目指す投資信託。
【追加解説】日経平均やS&P500といった市場平均(インデックス)に連動するように運用されます。アクティブ・ファンドより信託報酬などのコストが低く、かつ市場平均とほぼ等しい運用成果が得られる安心感もあることから、長期投資のコアとして選ばれることが多いです。
【D】アクティブ・ファンド…【5】運用会社が市場平均を上回る運用成果を目指す投資信託。
【追加解説】市場平均を上回るリターンを目指すため、運用担当者の手腕が問われます。インデックス型に比べ調査コストがかかる分、信託報酬は高めに設定されるのが一般的です。
【E】基準価額…【2】投資信託を売買するための「価格」。原則1日1回算出される。
【追加解説】投資信託の「価格」。通常、1万口当たりの金額で示されます。
【F】信託報酬…【1】投資信託の運用期間中に投資家が間接的に負担する管理費用。
【追加解説】保有している間、毎日ファンドから差し引かれるコスト。例えば、信託報酬が年率0.5%のファンドの場合、毎日、その365分の1に当たる0.00137%が差し引かれます。長期の資産形成では、なるべく信託報酬が低いファンドを選ぶと良いでしょう。「つみたて投資枠」で買い付けることができる投信には、「販売手数料ゼロ・信託報酬が高すぎない」ファンドだけが選ばれています。
【G】(投資信託の)販売手数料…【10】投資信託を購入する時、販売会社に支払う手数料。
【追加解説】投資信託を購入する時に支払う手数料。最近は販売手数料が無料の投資信託が増えています。販売手数料が無料の投資信託を「ノーロード」と呼びます。
【H】(投資信託の)分配金利回り…【11】投資元本に対して、1年間でどれだけ分配金を受け取ったか示す指標。
【追加解説】「投資額に対して1年間でどれくらい分配金がもらえたか」をパーセンテージで示します。
投信の分配金には、運用で得られた利益から支払われる「普通分配金」と、利益が得られなかった時に支払われる「元本払戻金(特別分配金)」の両方が含まれます。
従って、見かけ上の分配金利回りが高くても、実際の運用利回りが高いとは限りません。また、分配金利回りは確定利回りではなく、運用成果によって変動するものです。「利回り…%」という数字だけに引かれてファンドを選ぶと失敗することもあります。
【I】アセット・アロケーション(資産配分)…【8】株や債券などの資産にどれくらいの比率で投資するか、配分を決めること。
【追加解説】長期の資産形成では、株や債券などへの投資比率、アセット・アロケーションを決めておくと便利です。ご参考までに、日本最大の公的年金であるGPIFの基本アセット・アロケーションは、国内株式25%、外国株式25%、国内債券25%、外国債券25%です。
【J】分散投資…【3】投資対象を分けることによって投資リスクを低減させる手法。
【追加解説】「卵を一つのカゴに盛るな」という投資格言があります。
資産形成においても、特定の株式に全財産を投資するのではなく、さまざまな銘柄に分散投資することがリスク管理上、大切です。また、日本株、外国株、国内債券、外国債券、現金など、異なる性質の資産にも分散投資することがリスク低減に寄与します。
値動きの荒いアセットに投資する時、「時間分散」も必要といわれています。一回で全て買うのではなく、投資タイミングを分けて買っていくことを時間分散と言います。
【K】ドル・コスト平均法…【6】定期的に定額で買い続けることにより、乱高下する投資対象の「高値で少なく安値で多く」買い付ける効果が得られること。
【追加解説】毎月一定金額で同じ投資信託を買い続けると、その投信の基準価額が高い時には投資口数が少なくなり、安い時には多く買うことになります。その結果、投資対象が乱高下する相場において、平均購入単価が低くなる効果があります。
【L】純資産総額…【9】投資信託の運用資産総額。
【追加解説】純資産総額にファンドの「人気度」が表れます。人気の投資信託では純資産総額が1兆円を超えるものもあります。
インデックス・ファンドを選ぶ際は、できれば純資産総額1,000億円以上、最低でも100億円以上あった方が良いと思います。純資産総額10億円以下など、あまりに少額だと運用が難しくなり、途中で繰上償還(ファンドが終了すること)されるリスクもあります。
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