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7月15日・16日、ぴあアリーナMMにて、日向坂46「五期生LIVE」が開催された。2025年11月に行われた「新参者 二〇二五」以来となる五期生10名の単独公演。
『OVERTURE』でライブが開幕すると、ステージの巨大スクリーンには「HINATAZAKA46 『THEATER』」の文字と、「SPACE ADVENTURE」「SPY MISSION」といった、物語のテーマが並ぶ上映スケジュールが映し出された。今回の「五期生LIVE」では、映画作品をオマージュした演出が盛り込まれていた。
そんなライブの一曲目は、最新の五期生曲『円周率』。センターを務める佐藤優羽は堂々としたパフォーマンスで、この期間の成長を印象づけた。約1年前、『BRODY12月号』(2025年10月発売)のインタビューで彼女は、最初の五期生曲『ジャーマンアイリス』で裏センター(2列目中央。センターの真後ろのため目立ちやすい)に立ったことについて、「正直、実力とポジションが合ってないんじゃないか」「『私より上手な人がいるのに、なんでこのポジションにいるんだろう』というネガティブな気持ちになって……」と不安を語っていた。そんな彼女は約1年後、約10,000人の観客が集まった会場でセンターに立った。2日目のアンコール時、MCコーナーで彼女は「リハーサルで気持ちがいっぱいに……」と語り、涙を流していた。自信と不安がギリギリの状態で、緊張もあったに違いない。彼女が流した涙は、このライブへの本気度を物語っていた。
そんな『円周率』に続けて披露されたのは、鶴崎仁香センターの『どこまでが道なんだ?』、高井俐香センターの『ホントの時間』、そして坂井新奈センターの『月と星が踊るMidnight』。
ここでMCコーナーを挟み、その後はライブ本編終了までノンストップで駆け抜けた。大野・坂井・高井の五期生初ユニット曲『SHUWA SHUWA』でライブが再開すると、『雨が降ったって』のセンター・蔵盛妃那乃は、コミカルな表情たっぷりに踊るパフォーマンスを見せた。二番目の五期生曲『空飛ぶ車』では、センターの松尾桜はほうきに乗って、ステージ上空から吊るされる状態で登場し、演出の幅広さも印象的だった。『こんなに好きになっちゃっていいの?』では再び佐藤がセンターを務めると、1日目のセットリストでは『ママのドレス』だった部分に、2日目は『My God』が披露され、センターの下田衣珠季が観客にクラップを促して一体感を高めた。本来『My God』はしっとりと歌われることが多い曲だったが、この時はアレンジも加わり楽曲に新たな解釈がもたらされていた。そして、メンバーが観客席にサインボールを投げ込んでいた『一生一度の夏』で、大田美月が肩のテーピングをしていたことに筆者は気づいた。彼女以外にも下田などのメンバーがテーピングしており、満身創痍であることがうかがえたが、そんなことは微塵も感じさせず、三番目の五期生曲『好きになるクレッシェンド』では溢れんばかりの笑顔で踊っていた。
ここまで会場を一つにまとめながら、笑顔溢れるステージを作り上げた五期生たち。しかし、この後のライブ本編ラスト7曲は、ダンスナンバーがセットリストに並び、鬼気迫る表情と最後の体力を振り絞る姿で会場を圧倒していた。
終盤ラッシュの一曲目は、グループ屈指のダンスナンバーの『ってか』。センターは五期生のダンス番長・大田が務めた。ダイナミックでパワフルな踊りからは、「私はここにいる!」「私を見ろ!」と言わんばかりの気概を見せつけた。続く『Dash&Rush』では片山紗希が力強い煽りで会場を盛り上げると、ダンスパフォーマーと共演した『錆つかない剣を持て!』では、センター・下田が圧倒的な存在感を見せつけた。1日目と2日目の変更点として、同曲のスモーク演出がなくなっており、演出効果に頼ることなくパフォーマンスで押し切るスタイルからは五期生の地力が感じられた。
そして、続く『恋した魚は空を飛ぶ』『絶対的第六感』『My fans』の3曲では、五期生のWエース、大野と松尾のセンターリレーが見られた。『恋した魚は空を飛ぶ』で大野がセンターポジションに立つと、ここまでライブ中にセンター曲がなかったことから、会場中が「待ってました」という雰囲気になった。その期待に応えるかのように、大野はイントロの表情で会場の空気と楽曲の世界観を自分のものにする。狂気の表情と同曲の見どころでもある舌打ちは、会場のボルテージをさらに高めた。そして『絶対的第六感』を大野と松尾のWセンターで披露した後、センターのバトンは松尾に渡り今度は『My fans』の時間となる。
『クリフハンガー』披露後、スクリーンにはスタッフクレジットが流れ、まるで一本の映画を見終えた後のような余韻に包まれた。ライブ冒頭に掲げた「THEATER」のテーマを最後まで貫いた五期生ライブ。五期生10名が一人ひとり挨拶し、最後に手をつないで礼をし、ライブは大団円で幕を下ろした。
本編終了後、おひさまのアンコールに応えて五期生がステージに登場。上述した佐藤が涙を見せる場面もありながらアンコールで披露されたのは、五期生はじまりの一曲『ジャーマンアイリス』だった。センターの大野は「私たち日向坂46五期生は、それぞれがそれぞれの道を歩んでいて、走っていて。時には転んで、それでも何度も立ち上がって。違う景色を見て、違う痛みを知って、一歩一歩の歩幅はみんな違うけれども、でもそのすべての道が、今日この場所に集まったんじゃないかなと思っています」「十人十色だった軌跡が、今こうしてひとつの物語になっていて。そしてこの先もずっと、おひさまと日向坂46とこの五期生の10人、物語を紡いでいけたらいいなと、心から願っています」とスピーチし、二日間のステージを締めくくった。
日向坂46五期生10名がいまの最高到達点を示した二日間。「THEATER」というライブテーマは、全メンバーがセンターを務める中で、それぞれが映画の主人公のように輝く可能性を示しているように思えた。本編最後の『クリフハンガー』が「盛り上がりの頂点で続きが気になる終わりを迎える」という意味を持つことから、彼女たちの物語はここで終わるのではなく、まだまだ続き、目を離せないものであることを示していたのではないだろうか。

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