北中米ワールドカップで、初出場のカーボベルデが世界を驚かせている。
グループHの全3試合を引き分けで終え(スペイン0-0、ウルグアイ2-2、サウジアラビア0-0)、勝ち点3でグループ2位通過。

決勝トーナメント1回戦では前回王者アルゼンチンと相まみえる。

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チームの愛称は「青いサメ軍団」。アフリカ大陸西岸に浮かぶ群島国家で、人口は約50万人。だが、その名を知る上で欠かせない事実がある——
海外で暮らすカーボベルデ系移民の数は70万人を超えており、本国の人口をはるかに上回るのだ。ポルトガルやオランダ、フランスで生まれ育った選手が代表の主力を占めるのは、この圧倒的なディアスポラ(離散移民)文化があるからだ。言わば「代表チームより移民が多い国」が、W杯初出場を果たしたのである。

そもそも、この島には先住民族が存在しない。15世紀にポルトガル人が無人の島を植民地化して以来、アフリカ本土からの人々と交わりながら独自の文化を築いてきた。抑圧された歴史の中で生まれたのが「モラベザ」という精神——他者への温かさと連帯を意味する言葉で、カーボベルデ人の心の核をなす概念だ。ピッチ上での団結力の高さも、この国民性と無縁ではないだろう。

指揮を執るブビスタ監督(56)は、カーボベルデサッカー史において「生ける伝説」とも呼ばれる元センターバック。現役時代から長くカーボベルデ代表を支え、現在は監督として同国初のW杯出場を実現させた立役者だ。

自国サッカーを知り尽くした名将が、欧州各国のリーグで磨かれた「出稼ぎ世代」の選手たちをまとめ上げている。

決勝トーナメント1回戦の相手は、前回大会覇者のアルゼンチン。メッシ擁する超強豪との対戦に勝ち目は薄いとの見方が大半だが、グループステージで見せた守備の粘りと組織力は本物だ。「モラベザ」の精神を纏った青いサメが、大海原でさらなる大物を狙っている。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部

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