人生における大きなイベントの1つである結婚には、さまざまな制約と相応のコストが伴う。特に中国では近年「男性は持ち家と自動車がなければ結婚できない」という風潮があり、結婚に対して消極的になる若者も少なくないようだ。
中国メディア・今日頭条は2日「日本人はどうして結婚するのに家を買う必要がないのか」とする記事を掲載した。

 記事は「昨今、家の購入が気の重くなる話題になっており、男子たちは家の購入を巡って白髪が生えてくるほど悩んでいる。高額な住宅価格に、結婚適齢期に差し掛かった90年代生まれたちは言葉にならない苦しみを味わっているのだ。一方で、外国の学生に結婚の条件を尋ねたところ多くが指輪と答えるなか、中国人学生は『家を買ってからプロポーズする』と回答する動画を見たことがある。」とした。

 そして、「家と結婚するようなもの」と言われる中国の男性とは異なり、日本では結婚前に家を買う必要がないと紹介し、その背景について説明している。まず、日本では「まだ若く、社会に出始めてから日が浅いから、家を買うのはもう少し先で良いという考えがある。
また、女性は男性に対し、家の有無よりも自分を愛しているか、向上心があるか、品性があるかといった部分を重視する」と伝えた。

 また、日本社会全体において、特に若者たちは自分の自由な生活を求め、結婚も家の購入もしたがらないとう傾向があると指摘。家を買えば長いローンによる様々な縛りを受けるようになること、日本では賃貸住宅の体制が充実しており、公団が廉価な家賃の住宅を多く提供していることなどから、プレッシャーの小さい賃貸を選択する人が多いとしている。

 家や車の保有を結婚相手の条件にするという風潮は、「モノの豊かさ」が「精神的な豊かさ」を上回っている現在の中国社会を象徴する現象と言えそうだ。すでに若者を中心に「愛があれば何も要らない」という「裸婚」を好む傾向が出始めて久しいが、社会で精神的な豊かさの価値が今後さらに高まることで、「家や車と結婚する」といういささか滑稽な状況は、笑い話へと変わっていくことだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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