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訪日外国人の4人に3人が熱中症にかかる衝撃の事実、日本気象協会が実施する和傘レンタルについて聞いた

2018年7月10日 08時30分 ライター情報:小村トリコ
暑い。
日本生まれの私ですら辛いこの暑さ、外国人は大丈夫なんだろうか。

訪日外国人を暑さから守るため、日本気象協会が動き出した。
「熱中症ゼロへ」プロジェクトでは、都内3カ所の庭園で和傘の無料レンタルを実施する。日本の伝統的な工芸品である和傘を使って、直射日光を遮る体験をしてもらうことが狙い。日本気象協会に問い合わせ、プロジェクトリーダーの曽根美幸さんに話を聞いた。
4尺の紙舞日傘は日本舞踊の稽古にも使われるもの(提供元:日本気象協会「熱中症ゼロへ」プロジェクト)

暑さに弱い外国人、75%以上が熱中症に


──なぜ和傘の貸し出しを始めたのですか。
曽根 今年で3年目になるこのプロジェクトでは、熱中症対策の一つとして、日傘で熱や日差しから体を守ることをおすすめしています。対象の日本庭園内に和傘のレンタルスペースを設けて、訪れた人が和傘を持ってお庭をまわれるというイベントです。過去2万人以上の方にご参加いただいています。

──今年からターゲットを訪日外国人にしたのは、やっぱり外国人が暑さに弱いからですか。
曽根 そうですね。私たちが2016年に在留外国人200名に対して行った調査では、75.5%の方が「日本で熱中症を経験したことがある」と答えています。

──えっ、4人中3人が熱中症になってるんですね。暑くて頭がボーッとするとか?
曽根 めまいや顔のほてり、筋肉のけいれん、だるさ、吐き気、汗のかき方がおかしいなどの症状をまとめて、日本では熱中症と呼んでいます。

──日本では……? そういう熱中症の概念って、外国にはないのですか。
曽根 あるところもありますが、日本ほど広く浸透しているとは限らない、というところですね。日本は熱中症で亡くなる方が多くなったこともあり、熱中症の明確な定義がつくられました。
傘一本の重さは300グラムで、一般的な折りたたみ傘と同じくらい(提供元:日本気象協会「熱中症ゼロへ」プロジェクト)

日本の日傘は「便利で革新的」


──それだけ日本の夏が暑いということですね。そこで対策として和傘を。
曽根 和傘を選んだのは、日本文化に親しみながら暑さ対策をしてもらうためです。日傘に慣れない外国の方でも、庭園で和傘でしたら観光気分で楽しく使えますよね。また和傘は柄や色づかいが大胆なので、デザインに興味を持って手に取る方も多いです。

──日傘をさす習慣があるのは日本だけですか?
曽根 他の国にも全くないわけではないのですが、暑さ対策としての日傘にはなじみがない方がほとんどです。日傘について、「このような対策は見たことがない」(インドネシア出身)、「夏の暑さに対処するための便利で革新的な方法だと思う」(カナダ出身)といったご意見をいただいています。

ライター情報

小村トリコ

フリーライター。米シアトルの新聞社を経て東京へ。日本の伝統と、日米のカルチャーギャップが最近の研究テーマ。お坊さんを追いかけています。
Twitter:@torikomura

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