1月9日に公開初日を迎えた「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」。ノイタミナで放送していた人気アニメが、1期、2期を経て劇場に登場した。

公開を記念した初日舞台挨拶がバルト9で行われた。登壇者は花澤香菜(常守朱役)、関智一(狡噛慎也役)、野島健児(宜野座伸元役)、神谷浩史(ニコラス・ウォン役)、そして塩谷直義監督
神谷浩史「TVシリーズは悔しかった」理由「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」初日舞台挨拶
ドミネーターを構えた5人

初日舞台挨拶行脚をしていた5人。「PSYCHO-PASS サイコパス」の雰囲気に合わせて、黒を基調とした服でそろえてきている。かっこいい!
花澤「今日、何回か舞台挨拶をしたけど、関さん今がいちばんかっこいいですよ。狡噛ちっくです!」
「いやいや、狡噛ですよ!」

平日の夜にもかかわらず客席は満員。
スーツ姿の男性の姿も目立つ(コスプレかと思ったらどうやらマジだ)。土曜日のチケットも劇場によっては売り切れに近い状態なのだそう。
「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」の舞台設定について説明する花澤。満面の笑みと相槌で見守る関。
舞台は、100年後の日本。「シビュラシステム」という犯罪者予測システムによって管理された社会というディストピアSFだ。
アニメシリーズは、理想的なシステムのように見えるシビュラシステムの正体と社会の問題に迫っていくような内容になっていた。劇場版は、そのシビュラシステムを外国に導入するところから始まる。

花澤「『PSYCHO-PASS サイコパス』は朱ちゃんの成長物語です。受け取る側としては……実際にこういう社会になってしまうんじゃないか。そうなったときに、朱ちゃんのようには、自分の考えを持って行動に移せないかもしれないと思います」
「狡噛は朱ちゃんとは違った考えで社会に対峙している。僕はできないです! 僕は色相濁ってる側で、取り締まられてセラピーを受けてそう。
自分では善良だと思ってるんだけど、『ちょっと来なさい!』『ああ〜っ! ジャイアンに言いつけるぞ〜!』って」
突如現れたスネ夫のマネに会場は大盛り上がり!(一応補足しておくと、関は「ドラえもん」スネ夫役を演じている) 他の舞台挨拶では「妖怪ウォッチ」のウィスパーのマネも飛び出した。ファンサービスがすごい。
野島「100年後ですよね? 生きてないと思います(笑)。もしあの世界にいたら、なんでもポチッとネット通販して、家から出ないかもしれない。家にいれば色相は濁らないはず! でもそれって現代でも同じか……『PSYCHO-PASS サイコパス』の世界って、現在に近いところがある。ファンタジーと意識したことはないですね」

劇場版の新キャラクター・ニコラスを演じる神谷。
テレビシリーズは見ていたのだろうか?
神谷「正直、『くやしいなー』と思ってました。実はテレビシリーズのオーディションを受けていて、落ちたんですよ。それがすごく面白い作品になっていたから、くやしい。自分の落ちた作品なんか見るもんか! と思いましたけど(笑)劇場版のオーディションを受けるチャンスをもらって、結局全部見ました」
神谷が悔しがるほどの作品を作った塩谷監督は、劇場版の制作をこう振り返る。
塩谷「スタッフの熱意がすごかった。残り3日くらいってところで、作品自体は出来上がっているんだけど、『ここを直したい!』と自分から言い出してくれたのが100カット以上。
それだけ作品に対して熱を持ってもらえて、幸せでした」

花澤「2期を経た朱ちゃんは、安心して見られると思います。女子は狡噛さんのカラダを凝視してほしい! よだれに注意です」
「設定が自然と入ってくる。肩の力を抜いてみてほしい作品です。……続編なんかも期待しています!」
野島「1期と2期を踏まえていますが、見て居なくても楽しめます。SFとアクションを、フラットな気持ちで見ていただきたい」
神谷「原点に立ち戻るような本格的なSF。でも、一流のスタッフによってれっきとしたエンタメになっています」
塩谷「テレビでできなかったことをやりました。
現場のスタッフが限界まで作りました。僕は現場では『鬼』って呼ばれているんですが(笑)、それに応えてくれるスタッフがいて恵まれています」

「劇場版PSYCHO-PASS サイコパス」は、SF、アクション、成長、出会い、そして狡噛のハダカが揃ったエンタメアニメ映画だ!

『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」 1月9日(金)全国公開 R-15指定
配給:東宝映像事業部 (C)サイコパス製作委員会 公式HP:http://psycho-pass.com/

(青柳美帆子)