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Togetter大注目の地獄「キモくて金のないおっさん」はどのようにつらいのか

2015年5月26日 10時50分 ライター情報:青柳美帆子

男性のさまざまな「つらさ」を教えてくれる、奥田祥子の『男性漂流 男たちは何におびえているか』。おつらいでしょう……おつらい……。

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Twitterの闇を集めたTogetterで、またひとつ地獄が生まれた。「決して救われない社会的弱者『キモくて金のないおっさん』について語る」というまとめだ。
女性(特にシングルマザー)や若者の貧困や、男女の賃金格差については、だんだん取り上げられるようになった。しかし、社会的な弱者として、「キモくて金のないおっさん」は注目されていないし、救済されてもいない……。
「彼らは一部の男に金も女も奪われて孤独死するのが正しいんですか?」
「買えない、売れない、キモくて金のないオッサンの方がどう考えても詰んでると思うのは俺だけ?」
Togetterにはこのようなツイートが並んでいる。そして「彼らを救えない」ことが「フェミニズム」のデメリットとして挙げられている。

言うまでもないが「キモくて金のないおっさん」というのは非常に偏った言い方だ。そもそも、どういう男性のことを指しているのだろう?

湯山玲子の『男をこじらせる前に』には、このような文章がある。
〈結局のところ男が現実社会で追求するのは、三つ。「出世」「カネ」「女」、である。と、本当につい最近まで、この言説は信じられてきた〉
つまり「キモくて金のないおっさん」とは、湯山の基準で言いかえれば、「出世しておらず、カネがなく、女がない中年男性」ということになる。
このどれもが「競争」からは逃れられない。つまりもっと言うと、「出世しておらず、カネがなく、女がなく、競争に勝てなかった中年(以上の)男性」ということだ。

彼らのつらさは注目されていないのか? 語られているとしたらどんなものなのだろう?

ホームレス問題や生活保護問題以外で、この問いに答えてくれる本がある。奥田祥子の『男性漂流 男たちは何におびえているか』だ。1人ひとりの男性について、数年〜10年ほどの長期間にわたって取材した本。中年男性が直面する状態について「男性ミドルエイジクライシス」という言葉が使われている。
〈現代社会において、中年男性は漂流しているように見える。そして、男であるがゆえに、様々な問題に脅え、世間の目を著しくこわがっていた──〉
男性は「結婚」「育児」「介護」「老い」「仕事」の問題にぶつかる。

たとえば、第五章に登場する佐々木さん。
彼は団塊ジュニア世代、就職氷河期で、新卒で正社員になることができなかった。正社員登用を目指して契約社員として働いていたが、ストレスで胃潰瘍を発症。最終的に「契約不更新」を告げられてしまった。
その後、佐々木さんは派遣社員として働く日々を送る。しかし2008年のリーマンショックで、「派遣切り」をされてしまった。

ライター情報

青柳美帆子

フリーライター。1990年(平成2年)生まれ。オタクカルチャー・イベントレポ・明るいエロス・少女革命ウテナなどを中心に執筆しています。

URL:青柳美帆子のまとめ

コメント 3

  • 匿名さん 通報

    どーして男の人はフェミニズムが男をも救うと思うのか、それがわからない。 獣医学に人間を救えないデメリットがあるって言ってるよーなもんだにゃー。ちのうがやばい!

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  • 匿名さん 通報

    そしてスルーされるキモくて金のないおばさん

    4
  • 匿名さん 通報

    ↑この記事からどうやってそう読み取ったのか理解に苦しむ フェミニズムが男性の苦しみも救う説はフェミニストが主張しているんだけど

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