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ヤラレタ「あなたには帰る家がある」中谷美紀の冒頭モノローグ、的確な原作アレンジが急所に刺さる1話

2018年4月20日 09時45分 ライター情報:むらたえりか
中谷美紀と玉木宏、ユースケ・サンタマリアと木村多江がそれぞれ夫婦役を演じる金曜ドラマあなたには帰る家があるTBS系列)がスタートした。
公式サイトやポスターには「大事なところ、枯れてませんか?」のキャッチコピー。毒々しいほど鮮やかに咲き誇る花を背景に、メインキャスト4人の左手薬指にはめられた指輪の花が茶色く枯れている。
それぞれの萎えた夫婦関係が、不倫をきっかけに変わっていく。大人たちの群像劇だ。
イラスト/Morimori no moRi

視聴者の心を掴んだ中谷美紀のモノローグ


真弓「その日は、私たち夫婦の13回目の結婚記念日で、街には春の花が咲き、メンチカツはカラリと揚がり、夫は、他所(よそ)の女を抱いていた」

冒頭、夫の帰りを楽しそうに待ちながら料理をする佐藤真弓(中谷美紀)のモノローグ。ホテルの一室で電気をつける余裕もなく抱き合う佐藤秀明(玉木宏)と茄子田綾子(木村多江)の姿。その2つが繰り返し映る。
日常と後ろ暗さのコントラストで「誰しもが落ちる可能性がある不倫という穴」を見せつけていた。この冒頭で心を掴まれた。

真弓は結婚13年目の主婦。夫の秀明には、些細なことでつい文句を言ってしまう。娘の麗奈(桜田ひより)が中学校に入学し手を離れたことで、改めて自分の生き方を考え職場復帰をする。
住宅販売会社の営業マンとして働く秀明は、仕事の成績もあまり良くなく、家に帰っても叱られるばかりで、居場所のなさを感じていた。住宅展示場で茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)、綾子夫妻と出会い、真弓と正反対の楚々とした綾子に惹かれていく。

原作から変わった点とドラマ制作の丁寧な仕事


原作は、直木賞作家である山本文緒が1994年に発表した同名小説。著者本人は“だって書いたの25年前ですよ。 25年って四半世紀ですよ。”(山本文緒のnote「あなたには帰る家がある、ドラマ化」より)と、月日が経ってのドラマ化に驚いている。
山本文緒『あなたには帰る家がある』(角川文庫)

四半世紀も経っているということもあり、今作は、2018年版として原作からアレンジされている部分も多い。

原作の真弓は、商社に勤めたのち結婚し、そのあと新しい仕事として保険のセールス業を選ぶ。ドラマ版では、旅行代理店に職場復帰という形になっている。
これは、25年前よりは女性の職場復帰がしやすくなっていることなどが関係しているだろう。商社に勤めていた女性がわざわざ経歴を活かさず再就職するとなると、見ていてモヤッとする可能性がある。実態に合わず、真弓が必要以上の無鉄砲に見えてしまうだろう。

ライター情報

むらたえりか

ライター/PR企画者。宮城県出身・女子校育ち。「アオシマ書店」で写真集レビューなどを執筆。ハロプロ、ヒーロー、ベガルタ仙台が好き。

URL:わたしとたのしいくらし

コメント 1

  • 匿名さん 通報

    里佳子とサンドラの気持ちわかった? 中谷さん!(笑)あなたが苦しめたひとの気持がさ!

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