育児に積極的に関わる男性も増え始め、「イクメン」という言葉も定着しきた。11月30日に放送された『NHKニュース おはよう日本』(NHK総合)では、そんなイクメンたちが陥るメンタルの不調「イクメンブルー」が特集されたが、ネットでは女性たちからは「これって甘えじゃない?」と厳しい声もあがっている。


批判の声もあがる「イクメンブルー」


「イクメンブルー」とは、忙しい仕事を続ける一方で、育児や家事にも関わろうと努力した結果、男性がメンタルに不調をきたしてしまうこと。出産後に女性が「産後うつ」と呼ばれるうつ状態に陥りがちなのと同様に、男性もうつを発症してしまうケースが問題になっているという。

この聞きなれない言葉に対して、「分かるな。『育児に関われ』っていう世の中の流れがあるのに会社は全然理解してくれないもん」「こういうことが起きるようになったのも育児に関わる男が増えたってことだよな」と好意的な意見もあるものの、世の女性たちからは厳しい意見が。

女性が陥りがちな「産後うつ」は、育児のストレスに加えホルモンバランスの乱れも原因とされる一方で、この「イクメンブルー」は「子育てと仕事の両立」の難しさが主な原因。そのため、「産後うつとはちょっと違うし、これは正直甘えって言いたくなる」「大変な仕事して、育児してなんて共働きの母親はみんなやってるんだけど…」「シングルマザーの家庭なんてもっともっと大変なはず」「男は育児して落ち込んだら『イクメンブルー』なんて同情してもらえていいよね」と女性たちからは批判が殺到している。

イクメンブルーの予防・解決策は?


番組では、近所で「パパ友」をつくることがイクメンブルーへの対策の一つとしてあげられていたが、働きながら育児にも関わろうとしている男性たちからは「まずは仕事をどうにかしないと育児にあまり関われないし、関わろうと焦って辛くなる」という声も。
実際、今年7月の厚生労働省の発表によると、2015年度の男性の育児休業取得率はわずか2.65%にとどまっており、それでも1996年度以来での最高の数字となっている。

男性の育児休業に関しては、「復帰するときに扱いが悪くなりそう」「昇進できなくなるっていう噂を聞いた」という声もあり、上司が男性部下の育児休業や育児参加を妨げる「パタニティ・ハラスメント」という言葉も生まれているほど。男性が育児に心置きなく参加できるようになるには、まだまだ社会制度の刷新が必要なようだ。