「筋トレで世の中の悩みはほぼ全て解決できる」と説き、Twitterフォロワーは20万人を超えるマッチョ社長・Testosterone。本連載では、世の中の悩める男性に喝をいれ、筋トレによるライフハックを提案します。

「忖度」が苦手な君が最速で空気を読む力を手に入れる方法【Testosteroneの筋肉仕事術】

政治の世界で何かと話題になった「忖度」。「他人の気持ちをおしはかること」という意味らしく、まあ「空気を読む」と言い換えてもいいだろう。10年ほど前に「KY」という言葉も流行ったが、若者たちの間で空気を読むことが得意じゃない人が多いそうだ。ということで、今回はそんな空気が読めず悩んでいる人にアドバイスを送ろうと思う。


最速で空気を読む力を手に入れる方法


この手の悩みに対する解決策の多くが、「想像力を持て!」といったものだろう。では、その想像力とはどうやって身に着ければよいのだろうか。
想像力とは、言い換えれば思いやり力だ。
いかに相手の立場になって考えられるか。「どうすれば相手が仕事しやすいだろうか」とか「何を言ったら相手は気持ちよく仕事できるだろうか」を考えながら実際に行動に移すのだ。そういう人を空気が読める人というし、同時に仕事ができる人間でもある。この相手の立場になって考える力を手に入れる一番の近道は「とにかく経験を積むこと」だ。経験が多ければ多いほど、想像力や思いやり、ひいては空気を読む力は増していく。

例えば、上司に気に入られたければ「こういう部下がいてくれると助かる」という部下を演じたり「こういう部下なら可愛がりたい」と思ってもらえる行動をすれば上司なんてイチコロだ。
「空気が読める=空気の流れを読んで場を掌握できる」なのである。

上司の気持ちはどうやったら分かるのか? 簡単な話だ。一度、人を使う立場の人間になってみればいい。一度でも人の上に立つ経験をしておけば、相手がやってほしいことが手に取るようにわかるようになる。その「人の上に立つ経験」を早く積む方法はいくらでもある。バイトでリーダーになったり、部活でキャプテンをやったり、何かのサークルの代表になったり、とにかく人の上に立ってみるのだ。
様々な立場を経験すればするほど、君はどの立場の人間の心も手に取るように読めるようになる。

「わざわざ実体験を積まなくても、本や映画でもいいのでは?」と思う人もいるかもしれない。たしかに、本や映画でも感情移入や疑似体験はできる。できるが、100%理解することは無理だ。やはり、自分の血や骨となるのは実体験から得たものである。


ジムから学ぶ経験と想像力の関係性


「忖度」が苦手な君が最速で空気を読む力を手に入れる方法【Testosteroneの筋肉仕事術】
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「必ず筋トレを絡めてくれ」とのことなので、少し強引ではあるがジムの話をしよう(笑)。ジムにはパワーラックという、高重量なバーベルを安全かつ効率的に扱うためのラックが設置されている。
特にスクワットは、数十kgから人によっては100kg以上の重量を扱うためパワーラックは必須。スクワットは死ぬほど辛いメニューなので、それ相応の覚悟を持ってジムに行くことになる。だが、パワーラックの数に限りもあるため、順番待ちができることも珍しくない。「よっしゃ、今日はスクワットやるぞ!」とジムに行ったとき、先にスクワットをしている人がいたら、まあ仕方ない。運が悪かったと思うしかない。

だが、たまに貴重なパワーラックでバーベルカールをしている人がいることがある。
バーベルカールはパワーラックがなくても、スペースさえあればできるメニュー。違反行為ではないが、貴重なパワーラックを他のスペースでもできるバーベルカールをするために占領するのは想像力や思いやりに欠ける行為と言えるだろう。

だが、スクワットをしたことがない人ではそんなこと思いもよらないだろう。スクワット経験者なら、恐らく殆どの人が共感できる。これが、経験値の差である。想像力や思いやりは、経験値を積んでいくことにより養われるのである。


かなり強引に筋トレに絡めてしまったが、「お前、空気読めないなー」なんて言われている人は、ジムでいうパワーラックとバーベルカールの関係に似たようなことをしているのではないだろうか。悪気はないのに、知らないうちに空気の読めない奴のレッテルを貼られてたら嫌だよな?大丈夫だ。本気でスクワットをすればパワーラックでバーベルカールをしないほうがいいことがわかるように、何事も経験をすれば空気を読む力は身に付くのだ。


空気を読む力こそ最強の処世術


空気を読む力や思いやりが必要なのは新入社員のうちだけではない。課長になっても、部長になっても、社長になってもその重要性は更に増していく。部下たちを上手くマネジメントするにも必須のスキルだ。例えば、部下を叱るときだって、ただ単に怒鳴るだけじゃなくて、優しく諭したり「俺も同じようなことがあったから、わかるんだけどさ……」という一言が言えるかどうかで、部下の反応や仕事ぶりは大きく変わるだろう。権力を得たからといって、部下の気持ちを考えず頭ごなしに叱る上司について来る部下はいない。それなりのポストについた時、気の利いた一言をいえるかどうかも、やはり自分の経験がものを言うのだ。
(Testosterone)