ある特定の人物に強い嫌悪感や恨みを抱いた場合、よい年齢の大人であっても悪意に満ちた行動や卑怯な手口で嫌がらせをしてやろうなどと考える者が稀にいる。極端なケースでは毒を盛って命を奪ってやろうなどと考えることもあるのだろうか。
米バージニア州から疑惑に満ちた毒物混入事件の話題が飛びこんできた。

バージニア州フェアファックス郡で、ある女性宅に送り届けられたドーナツが6つ入った箱。『NBC Washington』が伝えたところによれば、その女性といがみ合っていた別居中の夫が送り主であるという。そしてドーナツを食べたのは成人しているこの夫妻の長女であった。ドーナツはおいしそうに見えたものの長女は一口食べただけで味がおかしいことに気づき、横にある切り口から混入したとみられるチャコール様の異物を発見したことから通報した。

ドーナツは検査場に送られ、衣類の防虫剤に使用される化学物質のナフタレン(=ナフタリン)が検出された。
これは量にもよるが食べれば極めて危険な物質である。昨年11月、殺してやると脅迫されたとして妻は夫に対する「接近禁止命令」の申請を行い、裁判所はそれを受理していた。このたび父親が子供との面会を済ませた1週間後に問題のドーナツが送りつけられたという。

しかし夫の姉は、メディアの取材に対して「夫婦は子供の親権をめぐって争っていました。私には何が起きたのかよくわかります。このたびの毒入りドーナツ事件は彼女の自作自演でしょう。
彼はそんな悪いことをする人間ではありません」と話し、弟を擁護している。誰が何の目的でドーナツにナフタレンを混入させたのか、夫の仕業だと断定するには警察も慎重な姿勢をとっており、事件はいまだ調査中であるため夫の氏名などは明かされていない。

画像は『NBC Washington 2018年5月10日付「Dangerous Doughnuts: Virginia Woman Tells Police Her Husband Tried to Poison Their Family」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)