フリーランスも借入できる!その方法と審査通過のポイントを解説
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ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、多数のメディア編集業務に従事。その後、ファイナンシャルプランナー2級の資格を取得。FPとしての専門知識を活かし、カードローン、FX、不動産、保険など様々な情報におけるメディアの編集・監修業務を行ない、これまで計2000本以上の担当実績を誇る。ローン審査経験者などのインタビューなども多数行ない、専門知識と事実に基づいた信頼性の高い情報発信を心がけている。
この記事の目次
フリーランスとして働いている場合、金融機関などから借入できるのか疑問に思うことがあるかもしれません。借入ができれば資金面での不安を軽減でき、事業の選択肢も広がるでしょう。
本記事では、フリーランスが借入する方法や、審査に通りやすくするポイントなどを解説します。借入以外で資金調達をする方法についても紹介しているので、開業資金や運転資金に悩むフリーランスの人に参考になる内容になっています。
安定した収入があればフリーランスでも借入は可能
フリーランスでも、継続的に収入を得ている人であれば借入は可能です。借入する際の審査で重視されているのは収入の安定性なので、フリーランスであっても審査に通過できる可能性は十分にあります。
ただし、借入方法の中には開業資金や運転資金など、事業性資金としての利用を認めていないものもあります。
借入を検討する際には、利用目的にふさわしい借入方法か、公式サイトや問い合わせで確認するようにしてください。
それぞれの特徴を理解しよう!フリーランスが借入できる方法10選
フリーランスが借入を検討する際には、なるべく多くの選択肢を持つようにしましょう。審査は借入先によって異なる基準でおこなわれるので、選択肢が多いほうが最終的に借入ができる可能性が高まるからです。
フリーランスが利用できる借入方法は以下の通りです。
フリーランスが借入する方法10選
- 日本政策金融公庫の融資
- 銀行の融資
- 信用金庫の融資
- カードローン
- 中小企業向けの制度融資
- 事業用クレジットカード
- ビジネスローン
- 小規模企業共済の一般貸付
- 不動産担保ローン
- 生命保険の契約者貸付制度
それぞれの概要やメリット・デメリットを確認して、自分に合った借入方法を見つけましょう。
①日本政策金融公庫の融資
日本政策金融公庫とは、民間の金融機関の役割を補完し、フリーランスを含む小規模事業者を支援する政府金融機関です。
政府金融機関は、日本経済や中小企業の支援を目的として政府が設立した銀行です。出資金の大部分を政府が負担しています。
日本政策金融公庫では、保証人に依存しない融資制度として、新事業を支援する「新創業融資制度」や、商工会議所を通じて利用できる「小規模事業者経営改善資金(マル経融資)」などを取り扱っています。
日本政策金融公庫の融資は制度によって金利が変わりますが、どの方法も比較的低金利で利用できるのがメリットといえるでしょう。
制度名 | 金利の目安 |
---|---|
担保不要の融資 | 年2.10%〜3.30% |
新創業融資制度 | 年2.40%〜3.60% |
担保を提供する融資 | 年1.10%〜2.90% |
災害貸付、新型コロナウイルス感染症特別貸付など | 年1.20%〜2.40% |
マル経済融資 | 年1.20% |
(2023年12月1日現在)
民間の金融機関からは融資が受けにくい事業にも支援をおこなう日本政策金融公庫は、フリーランスにとっても頼もしい存在です。
日本政策金融公庫では1,000万円単位の融資が可能で、運転資金は7年以内、設備資金は20年以内と返済期間も長期で設定されています。
※新型コロナウイルス感染症関連の融資は運転資金も返済期間は20年以内
ただし、融資までに時間がかかることには注意が必要です。金利は一定で、財務状況によって低くなるわけでないことは覚えておいてください。
メリット | デメリット |
---|---|
1,000万円単位のまとまった金額が借りられる | 融資までに時間がかかる |
長期の借入が可能 | 財務状況によって金利が低くなるわけではない |
②銀行の融資
フリーランスは銀行から借入することも可能です。銀行の融資には以下の4種類があります。
制度名 | 詳細 |
---|---|
証書貸付 | 金銭消費貸借契約証書の作成による融資 |
当座貸越 | 当座貸越契約書を作成し、限度額の範囲内で借入できる融資 |
手形割引 | 保有する約束手形を銀行に売却することで資金を作る融資 |
手形貸付 | 保有する約束手形を担保に、手形金額相当を借入する融資 |
この中で最も利用される証書貸付は、プロパー融資と信用保証協会の保証付き融資に分かれます。ただしフリーランスの場合、プロパー融資が利用対象外になることがほとんどです。
プロパー融資が銀行からの直接融資であるのに対して、信用保証協会の保証付き融資は、返済が滞った際に信用保証協会に保証してもらう融資です。保証付融資の場合、事業主は保証料を支払う必要があります。
〇銀行融資の特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
融資時間 | 2週間〜1ヶ月程度 |
金利 | 年利1.0%〜3.0%程度(財務状況による) |
限度額 | 100万円程度〜数億円単位 |
比較的金利が低い傾向にある銀行融資は、返済の負担を減らしたい人に適しています。また、多額の資金の借入が可能なこともメリットでしょう。
ただし、民間企業である銀行は営利活動が優先です。収入が安定しないフリーランスの場合、審査通過が難しくなることは知っておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
比較的金利が低い | フリーランスへの貸付にあまり積極的ではない |
多額の資金の借入が可能 | 借入するまでに時間を要する |
③信用金庫の融資
信用金庫は会員制の金融機関で、地域経済の活性化・会員の相互扶助を目的に活動しています。
項目 | 詳細 |
---|---|
融資時間 | 2週間程度 |
金利 | 年2.50%〜5.00%程度 |
限度額 | 500万円程度 |
営利活動を優先する銀行とは異なり、信用金庫は中小企業や個人を主な取引先とする非営利法人です。そのため、安定した収入のあるフリーランスに融資をしてくれる可能性は高いといえます。
しかし、融資まで2週間程度要するため、早く借入したい人にとっては向かない方法となっています。
メリット | デメリット |
---|---|
フリーランスへの融資も前向き | 融資まで時間がかかる |
④カードローン
カードローンは、銀行や消費者金融が提供する個人向けの融資サービスです。事業性資金には利用できませんが、日常生活に必要な資金を借入できます。
〇カードローンの特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
融資時間 | 最短即日〜1週間程度 |
金利 | 年1.50%〜18.0%前後 |
限度額 | 800万円程度 |
カードローンは他の借入方法と違い、手続きが簡単でスマホ一つで申込をすることが可能です。
メリット | デメリット |
---|---|
最短即日融資が可能 | 事業性資金には利用できない |
コンビニATMなどで借入できる | 金利が高い傾向がある |
カードローンにはさまざまな種類があるので、ここではフリーランスが利用しやすいカードローン3選を紹介しておきます。
フリーランスが利用しやすいカードローン3選
- アイフル
- プロミス
- レイク
スマホアプリが便利なアイフル
アイフルの特徴
- 使い勝手の良いスマホアプリ
- 最短20分で融資完了
- 契約日翌日から最大30日間利息0円
大手消費者金融のアイフルは、使い勝手の良いスマホアプリが特徴です。アプリのアイコンを消費者金融のものとは分からないデザインが選択できるなど、利用者への配慮も行き届いています。
アイフルのスマホアプリの主な機能
- アプリのデザインを6種類から選択できる
- 生体認証もしくはPINコードでスムーズにログインできる
- 表示が分かりやすく、利用状況が一目で確認できる
- 収入証明書などの書類をスマホカメラで送信できる
最短20分融資というスピード感も特徴で、ローンカードがなくても、アプリからセブン銀行・ローソン銀行両方のATMから借入ができる点も大きなメリットといえます。
最短3分で融資可能なプロミス
プロミスの特徴
- 初回借入日から30日間利息0円
- 最短20分で融資完了
プロミスの特徴は、最短3分で融資が可能なスピード審査です。大手消費者金融のなかでも審査時間の短さに定評があります*
※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
また、初回契約日からではなく、初回借入日の翌日から30日間利息0円なのも注目です。必要なときにスムーズに借入できるよう、事前に契約しておいても良いでしょう。
※新規契約のご融資上限は、本審査により決定となります。
レイクは選べる無利息が魅力
レイクの特徴
- WEB申込なら契約日の翌日から60日間利息0円
- 5万円以下の借入であれば180日間無利息
- 最短25分で融資完了
レイクの魅力は、60日間もしくは180日間から無利息を選択できることです。
無利息期間 | 申込方法 | 利用条件 |
---|---|---|
60日間 | ・WEB | ・初めての契約 ・契約日の翌日から200万円を限度に全額無利息 |
180日間 | ・WEB ・自動契約機 ・電話 |
・初めての契約 ・5万円まで無利息 |
⑤中小企業向けの制度融資
中小企業向けの制度融資とは、自治体が指定する金融機関を通じて利用できる融資制度です。
〇中小企業向けの制度融資の一例
自治体名 | 制度名 | 内容 |
---|---|---|
東京都 | 小口フリーランス 【小口零細企業保証制度】 |
限度額:2,000万円 金利:年1.90%〜2.50% または変動 |
埼玉県 | 起業家育成資金 | 限度額:3,500万円 金利:年0.90%〜1.10% |
各自治体でさまざまな種類の制度が設定されているので、住んでいる自治体のホームページを確認してみると良いでしょう。
東京都のように専用の制度が用意されている自治体もあるなど、フリーランスへの融資にも前向きです。小口から大口まで幅広い限度額の制度があり、金利が低いのもメリットです。
ただし、自治体と金融機関の両者を経由する仕組みなので、融資時間が長くなりがちです。場合によっては数カ月かかることもあるので、時間に余裕を持って利用してください。
メリット | デメリット |
---|---|
銀行や信用金庫よりも低金利 | 融資時間が長い傾向がある |
小口から大口まで対応可能き | 地域によって制度が変わる |
⑥事業用クレジットカード
事業用クレジットカードとは、事業資金に用途を限定したクレジットカードのことです。個人用のものと同様、クレジットカード機能・キャッシング機能の2つの機能を使い分けできます。
クレジットカード機能は借入とは異なりますが、支払いまでの期日を延長できるため、資金繰りの助けになるでしょう。
〇事業用クレジットカードの特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
融資時間 | 最短即日 |
金利 | 年18.00%前後 |
限度額 | 50万円〜500万円程度 |
キャッシングは金利が高い傾向があるものの、コンビニATMなどで借入ができる点は便利です。
メリット | デメリット |
---|---|
クレジットカード機能で支払いまでの期日を延長できる | 金利が高い傾向がある |
小口から大口まで対応可能き | 年会費がかかることもある |
⑦ビジネスローン
ビジネスローンとは、銀行や消費者金融が提供している、事業性金専用のローン商品です。カードを使った取引が一般的ですが、ビジネスカードとは別物なので注意してください。
〇ビジネスローンの特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
融資時間 | 最短即日〜10日程度 |
金利 | 年10.0%〜18.0%前後 |
限度額 | 数十万円〜数百万円 |
一般的な個人融資では、「借入限度額は本人の年収の3分の1を超えてはいけない」という総量規制のルールが適用されます。ところがビジネスローンは総量規制の対象ではなく、審査に通ればより多額の借入も可能です。
また、融資時間は最短即日から10日程度と、公的融資制度や銀行融資に比べてスピード感もあります。
ただし、金利は高い傾向があり、借入限度額も数百万円程度と低めです。フリーランスの借入には信用保証協会の保証が必要な場合もあるようなので、覚えておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
総量規制の対象ではない | 公的融資や銀行融資よりも金利が高い傾向がある |
公的融資制度や銀行融資よりも融資時間が短い | 信用保証協会の保証が必要な場合がある |
⑧小規模企業共済の一般貸付
小規模企業共済の一般貸付は、小規模企業共済加入者が利用できる借入制度です。掛金の70%〜90%の範囲内で借入ができます。
〇小規模企業共済の一般貸付の特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
融資時間 | 1週間〜2週間 |
金利 | 年1.50% |
限度額 | 掛金の70%〜90% |
掛金の範囲内であれば借入ができる可能性が高いのは、審査に不安があるフリーランスの人には嬉しいポイントでしょう。金利も年1.5%と低く、かつ固定金利です。
ただし、掛金の範囲内でしか借入できないため、掛金の額が必要な金額を上回っていなければなりません。融資まで1、2週間はかかるので、急ぎの資金調達にも不向きです。
メリット | デメリット |
---|---|
掛金の範囲内なら借入できる可能性が高い | 掛金以上の借入はできない |
金利は年利1.50%で固定 | 融資時間が長い |
⑨不動産担保ローン
不動産担保ローンは、保有する不動産を担保に借入ができるローン商品です。利用者本人が所有するものだけでなく、家族や会社が保有する不動産も担保にできる場合があります。
〇不動産担保ローンの特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
融資時間 | 1週間〜1ヶ月程度 |
金利 | 年0.90%〜10.00%程度 |
限度額 | 300万円〜10億円程度 |
不動産を担保にするため、低金利で多額の資金を借入しやすいのがポイントです。返済期間が長く設定されているので、返済の負担も軽減できます。
ただし、借入する金額の2.0%〜3.0%程度、もしくは1万円〜20万円程度までの事務手数料がかかります。融資までの時間も長く、返済が滞れば不動産が差し押さえられるリスクがあることも知っておかなければなりません。
メリット | デメリット |
---|---|
多額の借入が可能 | 融資時間が長い |
低金利な傾向がある | 返済できなければ不動産を失う |
⑩生命保険の契約者貸付制度
生命保険の契約者貸付制度は、契約している生命保険の解約返戻金の一部を担保に借入ができる制度です。
〇生命保険の契約者貸付制度の特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
融資時間 | 最短即日〜2営業日程度 |
金利 | 年2.0%〜3.0%程度 |
限度額 | 生命保険の解約返戻金の範囲内 |
生命保険の保証はそのままに、低金利で借入ができるのは魅力的です。ただし、借入は解約返戻金の範囲内に限られます。
また、利息は複利で計算されるので、返済が滞ると返済すべき金額もどんどん膨らんでしまいます。借入額が解約返戻金の額を上回れば、保険が失効してしまうので注意しましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
生命保険に加入したまま借入できる | 解約返戻金の範囲内でしか借入ができない |
比較的金利が低い | 借入額が解約返戻金の額を上回ると保険が失効してしまう |
フリーランスが借入するうえで覚えておくべきこと
フリーランスが借入をする際には、最低限満たすべき条件と、できればクリアしておきたい条件があります。
必要なときに借入ができないことがないよう、すぐに借入の予定がない人も確認しておいてください。
借入するための最低条件
フリーランス借入をするためには、上記の最低条件を満たす必要があります。
これらの条件を満たしていないと、金融機関の審査に通ることはできないので、事前に準備をしておきましょう。
開業届を出す
借入をするためには、開業届を出していることが必須です。本来開業届は事業開始から1カ月以内に提出しなければなりませんが、特に罰則もないため、フリーランスの中には開業届を出さずに事業を始めている人も多くいます。
ところが借入に関して言うと、開業届を提出していることを融資の最低条件にしているところがほとんどです。少しでも借入をする可能性がある場合は、あらかじめ開業届を出しておいたほうが安心でしょう。
確定申告する
もう1つの最低条件は、確定申告をしていることです。借入には審査が必要であり、そのためには確定申告書や決算書を確認する必要があるからです。財務状況が健全で、しっかり納税もしていれば、審査の際に評価してもらえるでしょう。
また、確定申告をしているということは、最低1年以上事業を継続しているということでもあります。
借入しやすくするためにやっておきたいこと
会社員のように決まった収入のないフリーランスには、審査に不安を抱える人も多いでしょう。そんな人に向けて、フリーランスが借入をしやすくするために、事前にやっておきたいことについて紹介します。
少しでも審査に通る確率を高めるため、以下の3つに取り組んでみてください。
フリーランスが借入しやすくするためにやっておきたいこと
- 借入実績を作っておく
- 固定電話を引く
- 事業用口座を開設する
借入実績を作っておく
これからフリーランスになる人は、独立の前に借入実績を作っておくと良いでしょう。少し意外かもしれませんが、借入実績がまったくないよりも、借入をして返済した実績があるほうが評価されやすいからです。
一度でも返済した実績があると「しっかり返済できる人」という印象になるので、事前に借入した経験がある人は審査に通りやすくことがあります。
固定電話を引く
固定電話を引くのも、借入をしやすくするのに有効です。カードローンなどの審査では、勤務先への在籍確認が必要な場合があります。
その際携帯電話だけでなく固定電話の利用があると、「しっかり事業を行っている」という印象になり、審査での心象が良くなります。
事業用口座を開設する
できれば事業用口座も開設しておきましょう。生活費を入金する口座とは別の口座を用意しておけば、お金の流れがわかりやすくなります。銀行や信用金庫などではこの点を考慮し、事業用の口座があることを評価の対象にしているところもあるほどです。
口座がないばかりに審査に通らなかったということがないよう、なるべく開設しておきましょう。
フリーランスが借入する際に審査で確認されていること
審査に不安を抱えるフリーランスの中には、「通りやすい借入先が知りたい」と思う方もいるかもしれません。しかし、どの金融機関も入念に審査をしているため、一概に借入がしやすいと言えるところはありません。
したがって、審査に通りやすくなる環境を整えておくことのほうが重要だと言えます。審査で確認されている以下のポイントを参考に、現状の把握と改善に努めてください。
フリーランスが借入する際に審査で確認されていること
- 財政状況は健全か
- 信用情報に問題はないか
- 現実的な事業計画か
- 返済能力に見合った金額か
財政状況は健全か
まず重要なのは、財政状況が健全かどうかです。お金を貸す側からすれば、貸したお金が返済されないと、不利益を被ってしまうからです。
日頃から決算書の内容を把握し、財政状況の改善に努めましょう。確定申告をしていても、損益計算書や貸借対照表の読み方がわかっていない人も意外に多いものです。基礎から学べる書籍などを利用し、ぜひこの機会に決算書を分析してみてください。
信用情報に問題はないか
フリーランス個人の信用情報が、借入の審査に影響を与えることも少なくありません。特に以下の点に該当することのないように注意してください。
信用情報に影響が出ること
- 既に複数のローンを利用している
- スマホなどの利用料金を滞納したことがある
- 水道料金・電気料金などを払い忘れている
信用情報には、以下のような項目が登録されています。
信用情報に登録されている主な項目
- 職業(勤務先)
- 収入額
- クレジットカードやローンの申込・利用状況
- 返済履歴
自分の信用情報に不安がある人は、以下の信用情報機関に問い合わせて確認しておくと良いでしょう。
信用情報機関
- JICC(株式会社 日本情報信用機構)
- CIC
- 全国銀行個人信用情報センター
現実的な事業計画か
事業計画に実現性があるかどうかも大切なポイントです。事業計画とは、事業の目的や資金調達の方法を明確にした計画のことを言います。
事業計画が現実的な内容だと判断されれば、返済が滞る可能性は低いとされ、審査でも評価されるでしょう。
事業計画を作成したことがないという人は、はやめに作成してください。事業計画は融資に必要なだけでなく、クライアントに事業内容を説明したり、自分で現状を把握したりする際にも役立ちます。結果的に財政状況の改善にもつながるはずです。
返済能力に見合った金額か
借入を希望する金額が、返済能力に見合ったものかも確認されています。希望の金額に見合った収入があることは、どのような借入方法でも大切な条件になります。
他にも以下の条件を満たしていると、より借入がしやすくなるでしょう。
フリーランスが返済能力を証明できるもの
- 自己資金がある
- 土地・建物、有価証券などの担保を提供できる
使途は明確か
事業性資金の借入では、資金の使途を明確にしておくのが基本です。事業性資金は主に以下の3つに分けられます。
事業性資金の種類
- 開業資金
- 運転資金
- 設備資金
さらにこの3つの中でも、具体的にどのような設備を購入するのか、人件費や外注費はどれくらいかかるのかなども整理しておくのが理想です。はっきりと説明できるようにしておくことで、審査担当者の心象もさらに良くなります。
経営者としての資質はあるか
銀行や信用金庫などでの対面の取引の場合、経営者としての資質があるかどうかも確認されています。フリーランスの場合、事業の成功は本人の人柄や、仕事に向かう姿勢に左右されるところが大きいからです。
これまでの実績を分かりやすく説明できるようにしておくことはもちろん、今後の戦略をしっかり説明できるようにしておきましょう。清潔感ある身だしなみを心がけるなど、見た目への配慮も大切です。
フリーランスが借入する以外で資金調達する方法
ここまではフリーランスが借入をする場合について解説してきましたが、借入だけが資金調達の方法ではありません。借入に限らずさまざまな方法を知っておくことで比較検討でき、目的や現状にふさわしい資金調達ができるようになります。
フリーランスが借入する以外で資金調達をする方法には、以下のようなものがあります。
フリーランスが借入する以外で資金調達する方法
- 自治体の助成金・補助金
- 資産の売却
- クラウドファンディング
- ファクタリング
- 家族・知人からの資金提供
自治体の助成金・補助金
自治体の助成金や補助金を利用するのも方法の1つです。助成金と補助金には、以下のような違いがあります。
助成金
- 労働者の職の安定を目的とした、厚生労働省が直轄する雇用促進・労働改善のための資金支援
補助金
- 国や自治体の政策目標にふさわしい事業を支援するための資金支援
助成金も補助金も融資ではないので、もちろん返済の必要はありません。ただし、必要な金額全額の半分、もしくは3分の1などの基準があり、全額を賄えるわけではありません。
また、補助金には予算や定員に限りがあることも覚えておきましょう。
資産の売却
保有する資産を売却することでも資金は作れます。売却可能な資産としては、主に以下のようなものがあります。
資金調達のために売却できる主な資産
- 土地・建物などの不動産
- 株式などの有価証券
- 貴金属
他にも、契約している保険を解約し、解約返戻金を受け取る方法もあります。ただし、いずれの資産を売却しても、換金できる金額が限られる場合が多いでしょう。必要金額全額を賄えないケースも多いことには注意が必要です。
クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、インターネットを通じて支援を募り、資金調達する仕組みのことです。従来のベンチャーキャピタルなどに加え、新たな資金調達の方法として注目を集めています。
審査がないために自分で目標金額を設定できること、借入ではなく「寄付」の形での支援も選択できるなど、自由度の高さが特徴です。
ただし、事業の目的に共感してくれる支援者を集めるのは簡単なことではありません。支援をしてもらえるほどの信頼を集めるには、ホームページを立ち上げて自分の事業を広く知ってもらうなど、時間も労力も費やす必要があります。
ファクタリング
ファクタリングとは、請求書や給与などの「債権」を買い取ってもらう仕組みのことです。受け取る予定の現金を期日より前に現金化することで、資金ショートを防ぎます。
これも融資ではないので、審査も返済も必要ありません。信用情報に関係なく現金化ができると、審査に不安のある人に選ばれています。
ただし、買取のスピードは業者によってまちまちです。悪質業者も紛れているようなので、口コミなどを確認して、信頼できる業者を探すようにしてください。
家族・知人からの資金提供
家族や知人に資金提供をしてもらうのも選択肢の1つです。資金提供をする本人の許可が得られれば良いので、当然審査の必要はありません。
ただし、資金提供を受ける際には返済の必要がある「貸付」なのか、返済の必要がない「出資」なのかは書面ではっきりとさせておきましょう。双方の認識が一致していなければ、後々トラブルになる可能性があります。
また、返済が滞った場合も、相手との関係に多大な影響を及ぼしかねません。これらのリスクを確認したうえでお願いするようにしましょう。
フリーランスの借入に関するQ&A
即日に借入はできるのか?
A.借入方法によっては、最短即日の借入が可能です。
本記事で紹介した借入方法では、以下のものが該当します。
最短即日で借入可能な方法
- カードローン
- 事業用クレジットカード
- ビジネスローン
- 生命保険の契約者貸付制度
フリーランスの借入に必要な書類は?
A.フリーランスの借入に必要な書類は、借入方法により異なります。
フリーランスが借入する際に必要となる主な書類
- 本人確認書類
- 許認可書(飲食関係などの場合)
- 確定申告書
- 見積書(設備資金の場合)
- 銀行取引明細表
- 印鑑登録証明書など
ここに挙げた以外にも、制度によって別途書類が必要な場合もあります。必ず公式サイトや各機関の窓口などで確認するようにしてください。
事業性資金を生活費に充てても問題ないか?
A.事業性資金は生活費に充てることはできません。
事業性資金は開業資金・運転資金・設備資金のいずれかに利用されることを前提に借入するものだからです。
審査の際に申告した使途以外に資金を使えば、今後借入をする際の審査に悪影響を与える可能性があります。最悪の場合には一括返済を求められる場合もあるので、必ず申告した使途で使うようにしてください。
まとめ
フリーランスでも、継続的に収入を得ている人であれば借入は可能です。
審査に不安がある場合は、なるべく多くの選択肢を知ったうえで比較検討しましょう。借入の審査はそれぞれ異なる基準で行われているので、選択肢が多いほど、最終的に借入ができる可能性が高まるからです。
本記事で取り上げたポイントも参考に、目的に合った借入方法を選択してください。
-
社名:新生フィナンシャル株式会社
登録番号:関東財務局長(10) 第01024号 日本貸金業協会会員第000003号
電話番号:0120-09-09-09
貸付条件
貸付利率:4.5%~18.0%(年率)
※貸付利率はご契約額およびご利用残高に応じて異なります。
融資限度額 :1万円~500万円
返済方式:残高スライドリボルビング方式・元利定額リボルビング方式
必要書類:運転免許証等
※収入証明(契約額に応じて、新生フィナンシャルが必要とする場合)
返済期間・回数: 最長5年・最大60回
※融資枠の範囲内での追加借入や繰上返済により、返済期間・回数は変動します。
利用対象:満20歳~70歳(国内居住の方、日本の永住権を取得されている方)
収入条件:安定した収入のある方(パート・アルバイトで収入のある方も可)
遅延損害金: 20.0%(年率)
担保・保証人: 不要
※ご契約には所定の審査があります。貸付条件を確認し、借入と返済のバランスを考えて計画的に利用しましょう。
無利息に関して
・Webで初めてお申込みで60日間無利息
・初回契約翌日から無利息適用となります
・無利息期間経過後は通常金利適用となります
・Web以外の無人店舗やお電話で申込むと、お借入額全額30日間無利息またはお借入額5万円まで180日間無利息のどちらかになります。
※60日間無利息(Webでのお申込み限定)、180日間無利息それぞれ契約額1~200万円まで。
※30日間無利息、60日間無利息(Webでのお申込み限定)、180日間無利息それぞれの併用はできません。
ファイナンシャルプランナー|村上敬
フリーランスでも金融機関から借入はできる
一般的に、フリーランスは借入を希望する際の審査に通りずらいと言われています。このように言われる背景としては、収入が一定ではない人が多いためです。フリーランスでも、毎月安定した収入を得ていることを証明できる人は、金融機関の審査に通る可能性は充分にあります。