今回の記事では押見修造が別冊少年マガジンにて2009年より連載していた『惡の華』のあらすじをご紹介します。
タイトルの由来はボードレールの詩集『惡の華』。
本作は2013年にアニメ化され、シュールすぎるエンディングの音楽と映像が話題になりました。
思春期の少年少女の鬱屈した欲求とその末路を描いた、青春サスペンス漫画です。単行本は全11巻完結済み。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『惡の華』のあらすじ
主人公は中学生の春日高男(かすが たかお)。これといって取り柄もない、どこにでもいる平凡な少年。趣味といえば読書くらいで、ボードレールの詩集『惡の華』をよく教室で読んでいました。
高男はクラスのマドンナ、佐伯奈々子(さえき ななこ)に恋していました。

しかしお互いの立場が違いすぎて、クラスメイトでも接点がありません。
ある日のこと、高男は奈々子に対する欲求が高まり、衝動的に彼女の体操着を盗んでしまいます。
罪悪感と後悔に苛まれ、自分の行いを恥じる高男。
ところが、彼が体操着を盗む現場を目撃していた女生徒がいました。
彼女の名前は中村佐和(なかむら さわ)、クラス一の変わり者として有名な少女です。
佐和は教師に平然と暴言を吐き、周囲と慣れ合わず一人で過ごし、学校で浮いた存在でした。協調性が欠如してるせいで女子にも嫌われています。
高男もまた佐和を敬遠していたものの、体操着を盗んだ弱味を掴まれ、彼女に従わざるを得なくなります。
佐和は奈々子にチクると高男を脅迫し、こっそり呼び出してはいかがわしい命令をしてきます。
高男は佐和が吹っかける無理難題に抵抗を覚える一方、背徳的な興奮を感じていました。
二人の行為は徐々にエスカレート。佐和の忠実な下僕として過ごす中で、自分の変態性を思い知った高男は、彼女に好意を抱き始めます。
かたや奈々子とも急接近し、板挟みの状態に陥りました。やがて高男と奈々子の交際がスタート。
佐和の調教の成果により己の欲望に自覚的になった高男に応じるように、奈々子も自らの本性を曝け出し、積極的にアプローチを開始します。
そんな二人の様子を冷めた目で観察する傍ら、やり場のない苛立ちを垣間見せる中村。
恋人の心が中村に移ってしまった事実を察した奈々子は、激しい嫉妬と独占欲に狂い、高男の童貞を奪おうとします。
高男は秘密基地で待ち伏せていた奈々子に押し倒されるも、自分が本当に好きなのは中村だと理解し、土壇場で拒絶。
その後、中村に心中を持ちかけられ……。