今回記事でご紹介するのはバラエティアートワークスの漫画、『西遊記』のあらすじです。
『西遊記』は中国四大奇書の一冊に数えられる物語で、著者は淮安府志と言い伝えられていますが詳細はわかりません。
高徳の僧侶・三蔵法師が、孫悟空、沙悟浄、猪八戒の家来を引き連れ天竺に経文を取りに行く本作は、妖怪退治を主とする波乱万丈な冒険譚がスリリングで楽しい、エンタメ作品として親しまれています。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『西遊記』のあらすじ
物語のはじまりは大昔の中国大陸に遡ります。
東勝神州( とうしょうしんしゅう )の傲来国( ごうらいこく )花果山( かかざん )にて、天地の霊気が集まり、一匹の石猿が誕生しました。
この猿は生まれながらにとても強く、あっというまに山中の猿を束ね上げ、傍若無人の限りを尽くします。
やがて不老不死を望んだ猿は西牛賀州霊台方寸山に出かけ、仙術の修行を開始。
師にあたる須菩提(しゅぼだい)祖師に孫悟空(そん ごくう)の名を授かったのち、空飛ぶ雲・筋斗雲(きんとうん)を駆って天界を荒らし回り、人々を大いに困らせました。
それを見かねた釈迦如来(しゃかにょらい)はある賭けを持ちかけます。
悟空が世界の果てまで飛んでいけたら降参して家来になるというのです。
釈迦の挑戦を受けて立った悟空は、筋斗雲に乗って世界のはてに辿り着き、五本の柱のうち一本にしるしを刻んで帰ってきました。
実はその柱は釈迦の手の指で、釈迦の両手の内を一周しただけと知った悟空は愕然とします。
直後に五行山に封印され、長い責め苦を受けることになりました。
五百年後、高僧・三蔵法師(さんぞうほうし)が悟空の封印された五行山の前を通りかかります。

三蔵法師は世の乱れを憂い、荒廃した人々の心を癒す為、天竺(てんじく)に有難い経典を取りに行く途中でした。
二度と悪さをしないこと、旅にお供することを条件に三蔵に助け出された孫悟空は、河童の妖怪・沙悟浄(さ ごじょう)、豚の妖怪・猪八戒(ちょ はっかい)と出会い、激しい戦いの末倒しました。
家来になる約束をした二名は罪を許され、仲間に加わります。
しかし長い旅路は前途多難で、三蔵一行の行く手には次々と恐ろしい妖怪や魔物が立ち塞がり、怪しい術を使って皆を苦しめました。
その過程で敵の総大将・牛魔王(ぎゅうまおう)が手下に妨害を命じている事実が判明し、悟空たちは三蔵法師を守って大活躍。
牛魔王は息子の紅孩児(こうがいじ)や妻の羅刹女(らせつにょ)を刺客として差し向けるも、三蔵一行は力を合わせてこれを倒し、遂に敵の牙城・火焔山に足を踏み込みます。
三蔵一行は無事天竺に辿り着き、経典を持ち帰ることができるのでしょうか?