今回記事でご紹介するのは湊かなえ原作、木村まるみ作画のミステリー漫画『告白』のあらすじです。
本作は双葉社より刊行されたイヤミスの女王・湊かなえのベストセラーで、小説推理新人賞を受賞しています。
単行本は累計売上254万部を記録し、2009年の本屋大賞を受賞しました。
中島哲也監督、松たか子主演の映画も話題を呼びました。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『告白』のあらすじ
市立S中学校1年B組担任の森口祐子(もりぐち ゆうこ)は、HIVウイルスに感染した夫・桜宮正義(さくらのみや まさよし)と別れ、娘の愛美(まなみ)を一人で育てるシングルマザーです。
愛美は祐子の心の支えであり、職員会議で帰りが遅れる水曜日だけ、保健室で面倒を見てもらっていました。
しかし少し目を離した隙に迷子になり、有志を募った必死の捜索も報われず、プールに死体が浮かびます。
愛美の変死が不幸な事故として処理されたのち、娘の行動パターンならびに現場の状況を疑問視した祐子は、理科教師の観点から独自調査を開始。
B組の男子二名が愛美の殺害に関与した事実を突き止め、元夫を巻き込んだ、恐ろしい計画を立案します。
三学期の最終ホームルームにて、祐子は「娘を殺した犯人はこのクラスのAとBです」と暴露。
彼等への復讐として給食の牛乳にHIV感染者の血を混ぜたと告白し、騒然とする教え子を背に、学校を去って行きました。

少年Aの実名は頭脳明晰なナルシスト・渡辺修哉(わたなべ しゅうや)。
少年Bはその共犯で、過保護な母親に溺愛されている下村直樹(しもむら なおき)でした。
渡辺はかつてしたっていた祐子に発明品を否定された恨みを持ち、下村は自分を過大評価する母親のプレッシャーに苦しみ、愛美を殺害したのです。
祐子の告発がきっかけで下村は自室にひきこもり、単身登校を続ける渡辺に対し、苛烈ないじめが始まります。
「B組以外の人間に告白の事をばらした裏切り者=Cは罰する」「助かりたければ渡辺をいじめて制裁ポイントを稼げ」と煽る、差出人不明のメールも出回りました。
家族を毒殺した少女・ルナシーを崇める北原美月(きたはら みづき)は、サイコパスの資質を持った渡辺に惹かれ、ストーカーの如く付き纏います。
ある日のこと、下村が母親を刺し殺す事件が発生。
無能な新担任が下村を追い込んだと密告した美月は、大人をあざむいた愉悦に酔い痴れ、別居の母親に執着する渡辺を「マザコン」と罵ります。
美月の暴言に逆上した渡辺は、衝動的に彼女を絞め殺し、バラバラに切り刻んで捨てに行くのですが……。