今回記事でご紹介するのは第15回小学館ライトノベル大賞を受賞しガガガ文庫より刊行されたライトノベル、『負けヒロインが多すぎる!』のあらすじです。
作者は雨森たきび、イラストはいみぎむる。
ファンの間では「マケイン」の愛称で親しまれています。
原題は『俺はひょっとして、最終話で負けヒロインの横にいるポッと出のモブキャラなのだろうか』。
2023年12月にテレビアニメ化が決定し、2024年7月放送を予定しています。
Amazonではオーディオブック版も発売されています。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『負けヒロインが多すぎる!』(マケイン)のあらすじ
主人公は高校1年生の平々凡々な男子生徒、温水 和彦(ぬくみず かずひこ)。
ライトノベルをこよなく愛するオタクの彼は、物事に冷めた見方をする達観した性格が災いし、クラスで浮きまくっています。
好きな子はおろか友人もおらず別に必要としてない和彦は、ストーリーの本筋と一切関わりない「背景キャラ」を自称し、青春する周囲を斜めに眺めて平和な日々を送っていました。
その日も和彦は放課後のファーストフード店でひとりお気に入りのラノベを読み耽り、感動の涙を流していました。
すると近くの席にクラスで人気の女子・八奈見 杏菜(やなみ あんな)と、その幼馴染の爽やかイケメン・袴田 草介(はかまだ そうすけ)がやってきて、楽しく喋り始めました。
杏菜は幼稚園の頃から草介に片想いしており、その日、草介に告白しますが振られてしまいます。
和彦は偶然その場面に出くわし、杏菜に対して同情心を抱きます。

杏奈は表向き草介の恋を応援し、イギリスに転校予定の彼女に想いを伝えろと送り出しました。
その後、杏奈が帰宅した草介のストローを吸い、間接キスする現場を目撃してしまった和彦は、成り行きで彼女と同席することに。
間接キスのことは絶対言うなと固く口止めされた和彦は、ラノベのヒロイン分類に則り、杏奈を密かに「負けヒロイン」と呼び始めます。
杏奈が滔々と語る所、彼女と草介は幼稚園の頃に結婚の約束をしており、それを草介はド忘れしているそうです。
杏奈の恋敵の姫宮 華恋(ひめみや かれん)は美人で巨乳で性格も良い正ヒロインで、普段は三人で行動していました。
以来、和彦は無理矢理、恋の相談に付き合わされ、豊富なラノベ知識をもとにしたアドバイスを伝授。
杏奈も和彦を頼り始め、二人は次第に打ち解けていきます。
されどこれで終わらず、陸上部のエース・焼塩 檸檬(やきしお れもん)、赤面症の文芸部員・小鞠 知花(こまり ちか)ほか、スペックは高いにもかかわらず報われない恋をしている負けヒロインたちが続々登場。
偶然の連鎖で彼女たちの恋心を知ることになった和彦は、背景キャラのたしなみとして応援と相談に回り……。