「明後日から料金をいただくわけではないが、本格的に5Gを開始する日と位置づけている」。NTTドコモの吉澤和弘社長は9月18日、同社が20日に日本で初めて第5世代移動通信(5G)の商用ネットワーク装置を使った「5Gプレサービス」を開始すると高らかに宣言した。


 キーワードである「5G OPEN」を掲げた5Gプレサービスでは、2020年春に開始予定の5G商用サービス時と同じ5G無線基地局などの環境で、今年4月に総務省から割り当てられた28GHz帯の5Gを、日本で初めて提供することになる。
 一般ユーザ向けには、5G体験コーナーとして9月20日から「d garden五反田」「ドコモショップ丸の内店」「ドコモスマートフォンラウンジ名古屋」「ドコモショップグランフロント大阪店」で、5G対応端末を使ったさまざまなサービスが楽しめる。
 例えば、Magic Leapのウェアラブルデバイスを使ったVRゲームやXRなどリアルとデジタル空間が融合した体験などができる。また、20日に開催のラグビーワールドカップ2019をはじめスタジアムや球場などでも展開する。
 吉澤社長は、5Gの普及にスマートフォン(スマホ)単独ではなく、スマートグラスやVRなどウェアラブルデバイスのような周辺デバイスとの連携が重要であることを強調。これを「MY NETWORK」として、18年2月に開始した「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」に参加する3000を超える企業・団体が参加するとともに、全国で197件のトライアルを実施してきた。
こうしたフィールド検証を元に、産業分野における新しい価値の創出や課題解決を提供していく。
 こうしたビジネス向けの5G展開では、5Gの技術検証をパートナーと共同で行える「ドコモ5Gオープンラボ」を現在の4拠点から11拠点に拡大していく。
 5Gのインフラとなる基地局の展開については、「2020年第1四半期までに47都道府県に(最低でも1局)展開し、1年後に1万局、24年に2万6334局を設置。これは確実に設置できる数字だ」と、スケジュール通りに設置できることをアピールした。
 会見では、一般販売しないながらも5Gプレサービスで使用する5G対応スマホなどを初披露した。スマホは、ソニーモバイルコミュニケーションズやサムスン電子、LEエレクトロニクスの3社から3機種。
5Gルータは、シャープから1機種となる。
 いずれも、CPUはSnapdragon 865+Snapdragon X50 5G modem。周波数は28GHz帯も含む、30~300GHz帯の電波であるミリ波に対応。6GHz以下のSub6の周波数は、LGのスマホ以外が対応する。(BCN・細田 立圭志)
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