ネット上の間違った注意喚起


2年前の夏からこんなツイッター上でこんなデマが出回っている。

・暑いからといって、首を凍りタオルで冷やすのは整体的にNG
・後頭部を冷やすと後々健康に悪影響が出てくるが、すぐには気づけない分たちが悪い
・冷やすべきなのは頭のてっぺんだけ

(元のツイートから文意はそのままで箇条書きにしました)
熱中症対策で「首の周りを冷やすな」はデマ、どんどん冷やして命を守ろう

一見もっともらしくて「うわー、首冷やすのやっちゃったー」って思う人が多いのだろう。ぼくのタイムラインにも何度もRTされて回ってきた。
でもこれ、本当なのだろうか。

首の周りを冷やすのはOK


厚生労働省の作っているリーフレット「熱中症予防のために」をぜひ一度読んでみてほしい。

暑い日には身体に蓄熱するのを避けるために「保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす」ことがすすめられている。

さらに熱中症が疑われる場合には「首の回り、わきの下、足のつけ根などを冷やす」ことが処置として挙げられている。ここは大きな血管が体表近くに出ている部分で、身体全体を効率的に冷やすことができる。

ツイッターのデマとは真逆だ。

「健康法」よりも命が大事


デマのツイートは「後頭部を冷やすと後々健康に悪影響が出てくるが、すぐには気づけない分たちが悪い」といっている。


ぼくは指圧師なので、なんとなくいいたいことはわかる。首周りの血流が悪くなって、肩こりをおこしてしまう、といいたいのだろう。

しかし、真夏の暑さは熱中症を常に意識した方が良い。それほど自覚症状がなくても熱中症にかかってしまっていることもある。そして対処法を間違えると死ぬ危険がある。

優先順位は明らかにこっちだ。
暑い日は首の周りを積極的に冷やしていきましょう!

参考PDF「熱中症予防のために」(厚生労働省)

(斎藤充博イラストも)