結構いける? ドリアン・アイスを作ってみた
ドリアン堂々
いつの間にかドリアンの魅力に取り付かれてしまった。他においしいドリアン・スィーツはないかいな、と探していると、耳寄りな情報が。

ドリアン・アイス。
ドリアンのまったりした食感と、アイスクリームが織りなすハーモニー。冷たい中にも甘さが引き立つドリアン・アイス。想像しただけでも何ともとろけそうではないか。早速試してみようとニューヨークのタイレストランに出かけた。

しかし見つからない。
おそらく何百軒もあるだろうニューヨークのタイレストラン全部に当たってみた、わけではないが、知っているお店10軒ほどに尋ねてみても、そんなのニューヨークじゃ誰も食べないよ、と断られた。

むきー。ここで諦める訳にはいかない。ないのなら、作ってみしょう、ドリアン・アイス。自分で作ってみることにした。

用意したのはバニラアイスクリームと、チャイナタウンで買ったドリアン。
それとブレンダー。ドリアンは比較的においの少ないタイ産のものが食べやすいそうだ。形のきれいな、鼻を近づけると匂いのするものが食べごろだと言う。さすがに自宅でドリアンを開くのはできないと判断し、お店で剥いてもらった。ナイフを入れた途端、なんともいえない香りが立ちあがる。人目を気にしながら果肉をすぐにラップッで包み、ジップロックの袋に2重にしていれて持ち帰った。


キッチンの窓を全開にし、万一飛び散っても大丈夫なように周りを片付け、さあ作るぞ! 待望のドリアン・アイス。ブレンダーでドリアンの果肉をガガガガガガと砕いて滑らかにした後、バニラアイスを同量くらい放り込んで更にミックスしてできあがり。簡単じゃん。

で、感動の試食。待ちきれなくて直接ブレンダーの中にスプーンですくって口の中へ。美味い! 始めちょっと匂いが鼻についたけれど、一口食べたら全く気にならなくなる。
美味い! 舌の上でドリアンの甘みとアイスの甘みが、絶妙なハーモニーを奏でている。冷たくて美味しいドリアンを食べているみたい。

一緒に試食したドリアン初心者のアメリカ人の友人は、始めちょっと気後れしていたみたいだが、果敢にも食べ進めていくうちにボーダーを超えたようだ。いきなり、結構いけるじゃんと、ハイパーになっていた。

どうやらドリアンを美味いと感じるには、ある一定の量を接種しなければならないようだ。そのドリアン数値は未定だが、食べ続けていくうちに上級者向けドリアン羊羹にもクリアーできるに違いない。
なかなか興味深い。次の研究テーマにしたい。

自家製ドリアン・アイスには満足したが、唯一の難点は後片付け。ブレンダーについたドリアンの匂いを取るために、2度熱湯で洗わなければならなかった。それさえ無ければ、我が家のおもてなしメニューに入れてもいいのだが。

ドリアンについて教えていただいた株式会社タイオリエント商事では、独自でドリアン・アイスを製造販売しているので、味や香りを調整してくれるらしい。
興味のある人はそちらで試してみるといいかもしれない。
(チン・ぺーぺー)