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『幽霊たち』フリーク必見! オースター的キーワードを探せ

 銀座のメゾンエルメスで開催中の「幽霊たち/ジョン・ケスラー+ポール・オースター展」、今回はこの作品に「翻訳」「朗読」で参加している柴田元幸に、オースターファンのためのちょっとした見どころを教えてもらった(ちなみに、彼が作品を見た最初の感想は「いや〜ブルーが本当に青いとは思わなかった(笑)」である。アートに弱いみなさん、ちょっと勇気づけられたのではないでしょうか?)

・ オースター扮するブラックは本人の「ライフマスク」である
オースターの妻で作家のシリ・ハストヴェットは4人姉妹で、ジョン・ケスラーはシリの妹アスティの夫。今回この作品に加わった『幽霊たち』の登場人物、ブルー、ブラック、ホワイト、ブラウン、ジミー・ローズの4つの人形は姉妹のそれぞれの夫が担当している。ちなみに作者のジョンはジミー・ローズを担当。ブラック役の“オースター人形”ももちろん本人の「ライフマスク」、石膏で型を取る時に鼻の調子が悪かったので、そこだけはあとで作り足したとか。

・絶版の英語版『幽霊たち』ペーパーバックに会える
「『幽霊たち』は今では『ニューヨーク三部作』が一緒になったペーパーバック版でしか読めないけど、前に出ていた『幽霊たち』だけのペーパーバックのほうがデザインが全然いいんだよね。書体も太目の特殊なものを採用していて、字組みも美しい」と柴田元幸。今回のアート制作にあたり、絶版となっているペーパーバック版『幽霊たち』を古書店などから20冊取り寄せたという。床を丹念に見てみると、ペーパーバック版の表紙やページを見つけることができる。現在の版の表紙とぜひ比べてみよう。

・オースター・ワールドのキーワードがいっぱい
「映画」「ニューヨーク」「野球」といったオースター作品ではおなじみのキーコンセプトを表す写真やポストカードも見どころのひとつ。ファンならさらにつっこんで『幽霊たち』に登場するアイテムを探してみよう。ちなみに柴田元幸は「あ、これは『ウォールデン』の家、これはブルーがホワイトを待ち伏せる郵便局の私書箱。実際にジョンがブルックリンまで行って撮ったらしい」という具合にどんどん見つけだしていた。他にもロバート・ミッチャム、雪山、ホイットマンなど「これこれ!」といいたくなる写真がいっぱい。

「この作品は、前衛芸術好きの人以上に『幽霊たち』が好きな人に楽しんで欲しい」と柴田元幸がいうように、確かにアートはわからなくても(私である)オースターのファンなら結構楽しめる。単行本・文庫あわせて14万部という、オースターの作品の中では日本で最も読まれている『幽霊たち』、読んだことのある人はぜひ足を運んでみては?

【幽霊たち ジョン・ケスラー+ポール・オースター展】
会期:2004年2月24日〜5月9日
会場:メゾンエルメス8階フォーラム
中央区銀座5−4−1 (地下鉄銀座駅B7出口)
開館時間:11:00〜19:00(入場は18:30まで)
休館日:水曜日  入場:無料

ジョン・ケスラー
1957年ニューヨーク生まれ。80年代以降、東洋的キッチュとマシン・デザイン&テクノロジーの共存する作品を多数発表。作家ポール・オースターとは義兄弟の関係。現在、コロンビア大学ビジュアルアート学科長。
(エキサイトニュース編集部 みと)

★オースターの最新刊 『トゥルー・ストーリーズ』。カバーデザインに採用された手書きの英文はオースターの直筆だとか。

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