
(上)デザイナーズ陸橋。ほんと、カッコいいです。 (中)トンネルの先に見えるのが美術館の入口。建物はこの地下に。(下)メインロ
滋賀県のとある山奥に、突如、シャングリラのような巨大建築があらわれるらしい。そんなウワサを確かめに行ってまいりました!
JR石山駅から、バスに乗り換えて約50分。
はたしてこんな山の上に、ほんとに巨大建築なんてあるのか? ていうか、私は無事に帰れるのか!? そんな思いをフツフツと抱き始めたころ、ようやく終点に到着である。
まず目の前に現れたのは、カフェが併設された建物。ここからは徒歩(あるいは電気バス)で、件の建物に向かうらしい。というわけで、さっきの山道に分けてあげたいほど広い坂道を上ると、まずトンネルが現れた。シンプルなデザインの内部に間接照明が灯されたトンネルはかなりスタイリッシュで、「トンネル」と呼ぶのが申し訳ないほど(でもトンネルなんだけど)。そしてそのトンネルを抜けると、これまた美しい吊橋があり、その先に、山の中に埋まるように寺院風のガラスの建物が見えるではないか! そう、これが1997年に滋賀県甲賀郡信楽町の山中にオープンしたミホミュージアムなのだ。
ミホミュージアムは、東洋の美術品をメインコレクションとした美術館で、設計のテーマは「桃源郷」。
美術館のメインロビーから眺める山水画のような風景に始まり、その場にいると「なんかスゴイことになっている」感が、ヒシヒシと伝わってくる。実際、美術館のカタログによると、「建設用地に到達するために、まず新しい道路とトンネル2本、大型の釣橋を建設する必要があった」とか、県の規制もあって美術館の80%以上を地中に埋め、さらにその建物の上に植樹をして「自然を復元」したとか、めまいがするほどスケールの大きなエピソードが綴られている。
このアイデアを生んだのは、ルーブル美術館の中にガラスのピラミッドを入れて世の度肝を抜いた世界的建築家I・M・ペイ。年に3回の展示期間中以外は、入ることのできないこの美術館。ちなみに、7月17日から8月22日までは「アメリカ古代文明」展が開催されているので良かったらどうぞ。(矢部智子/アンテナ)
JR石山駅から、バスに乗り換えて約50分。
街を過ぎ、田んぼを抜けて、バスは山道へ。「どう考えても一方通行」な極細の道なのだが、時折、対向車がやってくる。眼下には、渓流。バスやトラックとすれ違うときは超徐行になり、バスの乗客全員が息をのむ。ちょっとしたテーマパーク気分だ。
はたしてこんな山の上に、ほんとに巨大建築なんてあるのか? ていうか、私は無事に帰れるのか!? そんな思いをフツフツと抱き始めたころ、ようやく終点に到着である。
まず目の前に現れたのは、カフェが併設された建物。ここからは徒歩(あるいは電気バス)で、件の建物に向かうらしい。というわけで、さっきの山道に分けてあげたいほど広い坂道を上ると、まずトンネルが現れた。シンプルなデザインの内部に間接照明が灯されたトンネルはかなりスタイリッシュで、「トンネル」と呼ぶのが申し訳ないほど(でもトンネルなんだけど)。そしてそのトンネルを抜けると、これまた美しい吊橋があり、その先に、山の中に埋まるように寺院風のガラスの建物が見えるではないか! そう、これが1997年に滋賀県甲賀郡信楽町の山中にオープンしたミホミュージアムなのだ。
ミホミュージアムは、東洋の美術品をメインコレクションとした美術館で、設計のテーマは「桃源郷」。
「道に迷った漁夫が仙境の楽園――桃源郷を見つけ出す」かのように、人里離れた深い山中で現代的な美術館が現れる、というワケだ。
美術館のメインロビーから眺める山水画のような風景に始まり、その場にいると「なんかスゴイことになっている」感が、ヒシヒシと伝わってくる。実際、美術館のカタログによると、「建設用地に到達するために、まず新しい道路とトンネル2本、大型の釣橋を建設する必要があった」とか、県の規制もあって美術館の80%以上を地中に埋め、さらにその建物の上に植樹をして「自然を復元」したとか、めまいがするほどスケールの大きなエピソードが綴られている。
このアイデアを生んだのは、ルーブル美術館の中にガラスのピラミッドを入れて世の度肝を抜いた世界的建築家I・M・ペイ。年に3回の展示期間中以外は、入ることのできないこの美術館。ちなみに、7月17日から8月22日までは「アメリカ古代文明」展が開催されているので良かったらどうぞ。(矢部智子/アンテナ)
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