「金魚すくい」ならぬ「金魚釣り」にデパ屋でチャレンジ
(上)ニモもすくいにも注目。(下)金魚釣り
ところどころ毛の抜け落ちたパンダの乗り物、百円を入れると上下に動き出すピカチュー、ぐったりした景品の並んだクレーンゲームのノスタルジー。気持ちのいい風が吹き、空を近くに感じられるデパートの屋上は人ゴミに疲れた人のための“憩いの空間”。


ここ横浜高島屋の屋上では、なんと「金魚釣り」が楽しめる。“すくい”じゃなくて“釣り”。そう、釣っちゃうのだ。

「餌は米粒の半分ぐらいの大きさにしてね、金魚の口はちっちゃいからなー ワッハッハッハッ!」

何が面白いのかは良く分からないが、陽気な管理人のおじちゃんの好感度は抜群だ。さっそく忠告通り練り餌を小さく釣り針に付ける。釣り糸を垂らしボォ〜〜っとする。それだけで目的は達成されたような気分になるのだが、徐々に思いのほか熱中してきた。

泳いでる金魚がじかに見えるために、餌に食いつく瞬間が恥ずかしいぐらい丸見え。しかし、あの好感度おじちゃんに毎晩調教されているのだろうか、なかなか針に食いつこうとしない。「餌は食っても針食うな」の徹底したスローガンの元、金魚たちが団結しているように見える。一度針をくわえてもすぐに吐き出す高度なテクニックも習得済みのようだ。ヤキモキする。


ヤキモキヤキモキ30分、3匹釣れた。1匹は持って帰ってもいいとのことなので一番元気なやつをビニール袋に入れてもらう。デパートの屋上でヤキモキするのはなかなかいいものだった。

帰りの電車、左手につり革、右手に金魚の袋を吊るす自分の姿が夕暮れの窓ガラス越しに映る。我ながら粋だなと思いました。(ゆうた☆ロック)
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