「面白山」はどれぐらい面白いのか
(上)「面白」の文字に誘われてはるばるやってきました(中)「紅葉川渓谷」の滝。自然道はスリリングな面白さ!(下)コスモスベルグでほっと一息。冬はゲレンデです。
「何か面白いことないかな」と、日々コネタ探しに余念のない私の頭に唐突に思い出された地名があった。その名は「面白山」…なんだか面白そうだから行くしかない!

東北・山形県に「面白山」はある。
山形出身の両親を持つ私は何度か目に、耳にしたことのある地名。仙台と山形を結ぶ「仙山線」(途中には「愛子様」フィーバーの時にキップがバカ売れしたという「愛子(あやし)駅」もあり!)に揺られること1時間、午前7時過ぎに「面白山高原駅」に到着。平日の朝ということもあって電車を降りたのは私の他にはおじさん一人のみ。期待に反して辺りはひっそり静まり返っている。

気になる「面白山」という名前の由来だが、駅構内にあった看板によれば、山中にある滝の様子がとても面白かったために、その滝を「面白権現」と呼ぶようになり、やがては山の名前になったとのこと。しかし、30メートルぐらい歩いたところにある別の看板には「(積雪で)面の白い清い山」というところから名づけられた、と書いてあっていきなり意見に食い違い。一体どっちなんだ!まあ、ここら辺も面白いではないか。

「紅葉川渓谷」と書かれた標識に従って階段を降りていくと、そこには透き通るような水の流れが。周りを見渡せば山々。ちらほら紅葉が始まりかけている。なんとなく頼りない階段をさらに降り、渓流の上にかけられたこれまた頼りない橋をそろりそろり渡る。「藤花の滝」のダイナミックな姿に圧倒される。
まだまだ道は続いているようだが、一人だし…、クマのニュースとか最近多いし…と早速引き返す。

コスモス100万本が咲き乱れるという「コスモスベルグ」にも足を運んでみたが、時間が早過ぎることもあって、工事関係者が数人いるだけだった。ここでは、コスモスの花言葉を学ぶことができたので良しとしたい。

と、あっという間の面白山だったが、スキーシーズンともなれば「電車で行けるスキー場」として、かなり賑わうんだとか(駅を出て数十歩ぐらいの場所にリフトがある夢のような便利さ)。紅葉シーズンももちろん最高。絶景満載の自然道をワイワイ散歩すれば絶対に面白い。今回は私の行った時期がちょっと中途半端過ぎたのかもしれない。いや、じゅうぶん面白かったんですが。(スズキナオ)
編集部おすすめ