チョロQも出た長野電鉄の「いろんな日本一」
(上)鉄道マニアに大人気という長野電鉄2000系の特急車輌。独特の寂しげな赤色が魅力!? ちなみに、普通車輌は東京メトロの払い下げなので、けっこうなじみあるルックス。(下)駅に貼られた「長野電鉄2000系オリジナルチョロQ」のポスター。
鉄道マニア&チョロQマニア垂涎のお宝「長野電鉄2000系オリジナルチョロQ」(880円)が10月10日に発売された。

電車車輌の限定チョロQはかなりの種類があるが、長野電鉄の特急車輌は、その古さと味わい深い色合いなどから、鉄道マニアに熱烈に支持されている。
そこで、以前からあった「2000系のグッズが欲しい」という声に応え、第一弾としてぬいぐるみにぜんまいが入った「プルプルトレイン」を発売。続く第2弾として、6000個限定のオリジナルチョロQが作られたそうだ。

これは、長野電鉄の有人駅や通信販売で入手できるが、発売から20日間で3300個という好調な売れ行きという。ところで、この長野電鉄、車輌ばかりでなく、なぜかいろいろと話題には事欠かない。

まず、「日本で一番大きい入場券」。これは長野駅で発売しているハガキ大の「ジャンボサイズ入場券」というもので、昭和47年からあるのだとか。
この入場券欲しさに、遠方から訪れる人もいるそうだ。今では160円の入場料も、発売開始当時、まだ30円だったというから、時代の流れを感じてしまう。

それから、地元ではけっこう有名な「日本一高い運賃」説。「世界で2番目に高い」などという説(世界一が気になるが)もあるが、これについて長野電鉄に聞いてみると…。
「日本一高い、とはよく言われます(苦笑)。でも、長野から湯田中までと運行距離が長いから、高いと思われるんじゃないでしょうか。
たとえば、同じ長野県内でも、上田交通さんなんかは11.6キロで570円ですが、うちは長野―須坂間の12.5キロで520円ですから」

ちなみに、「日本一高い電車」としては、埼玉高速鉄道、東葉高速鉄道、北総公団線、富士急行、豊橋鉄道渥美線など、諸説あるが、それでも長野電鉄はやはり高いことは高い。ただし、乗客があまり多くないからか、最近は対面式の車内で、初対面の人同士が声をかけたり、交流する場面も見られるという噂がある。

先日、私も乗ったのだが、確かに、向かい合った高校生の男子グループと女子グループ同士が「どこの高校?」「●●高」「何年?」などと会話を始め、いつの間にか対面から隣の席に移動し、盛り上がるという奇妙な光景を見た。これってナンパ? 合コン? でも、電車の中でナンパ…なんて、都会ではなかなか見られないだけに、ちょっぴりほのぼのだ。長野電鉄は、「日本一出会いのある電車」でもあるのかも!?(田幸和歌子)