難読、道のない駅…ディープな飯田線のバラード
難読地名もオンパレードで。
愛知県の豊橋駅から、長野県の辰野駅を結ぶ、全長195.8キロ。普通列車で6時間はゆうにかかる、長大ローカル線が、飯田線です。
時刻表の地図を見ると、中部地方をナナメにぐねぐねーっと走り、やたらと駅の数が多い一本の線が見つかるかと思います。

195.8キロといえば、東京駅から焼津や、白河の先まで行けてしまう距離です。大阪からだったら、倉敷のちょい手前まで。それって、ちょっとお出かけというよりは、立派な「旅」ですよね。
飯田線は、そこになんと92もの駅がひしめいています。大都会の路線ならともかく、平均して隣の駅まで2キロほど。山の中を走る鉄道としては、異例中の異例です。
しかも、起点と終点以外、JRの駅と接続していません。つまり、一度ここに入ってしまったら、どちらかの端にたどり着くまで、他の路線に乗り換えることができないのです。ひょえー。

以前エキサイトBitコネタでも、「雅子さまの駅」として小和田駅が紹介されていたり、佐久間レールパークが紹介されていますが、まだまだ見所というか、ディープスポットは数々ありますよー。

田本駅は、小和田駅と同様、駅で降りても行き場がありません。
じゃあ、地元の方はどうしているかといえば、ケモノ道を歩くか、線路の上を歩くかの、二択のようで。
大嵐(おおぞれ)駅は、日本で一番人口の少ない村、富山村への下車駅。
他に読みにくい駅名として「鶯巣(うぐす)」「為栗(してぐり)」「出馬(いずんま)」「沢渡(さわんど)」とかとか。

私は見たことが無いのですが、以前テレビ番組で、Ω型に走っている区間で競争して、先回りしてやろうという企画もあったようで。そのくらい地形が厳しく、遠回りを余儀なくされているトコロがあるんですね。

最近になって特急が誕生。全線の所要時間は短縮されましたが、たっぷりすぎるほどのんびりできる飯田線の旅に、ぜひ一度。

ちなみに、山本正之氏が「飯田線のバラード」という曲を歌っております。「言い出せない(いいだせん)」気持ちを綴った佳曲です。合わせてどうぞ♪(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)
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