冬ソナの町を日本の気候にたとえると…
街路樹にはイルミネーションが似合う季節……。暖冬とはいえ、コートの襟を立てて家路を急ぐ人も多くなった。
もう、マフラーは必需品だ。

冬ソナの大ヒットで、今年ほど韓国ブームに沸いた年はない。春川(チュンチョン)ってどんな街なのか、訪れる人がぐっと増えているようだ。しかも、冬を実感しながら、ドラマの中にとけ込んでロマンを味わいたいのだ。

韓国のクリスマスは、ことのほか豪勢のようだ。12月ともなると人々はクリスマスに向けてツリーなどに華やかな装飾を凝らす。夜は見事なイルミネーションが街を彩る。そして、サンタクロースが街を闊歩したりして、さながらお祭り気分である。国民の半数近くがクリスチャンであるせいか25日は祝日で、盛大にお祝いしているようだ。

賑やかな京城(ソウル)の街から北東へ80kmほど入ると、冬ソナの主人公、ミニョンとユジンがはじめて出会った春川に着く。冬は大陸からの寒気がよく朝鮮半島を通過する。さらに、この都市は周囲を山に囲まれているので冷気が溜まり、冷え込みはことさら厳しくなるようだ。
最低気温は-17.5℃を記録したことがある。年平均気温が11.0℃であり、年間降水量1,296mm盆地であることを考えに入れると、日本なら山形市(年平均気温11.5℃、年間降水量1,125mm)の気候に近いと思う。山形でも最低気温の記録は-20.0℃である。

ソウルから200kmほど東には、ユジンとミニョンが行ったスキー場があるという都市、龍平(ヨンピョン)がある。ここは韓国のリゾート地だ。気候について詳しいことはわからないが、冬は雪が積もり、スキーなどのウインタースポーツが盛んな都市なので、きっと長岡市ぐらいの寒さなのだろう。

ソウルもこのお話の舞台になるが、ここも大変寒いところである。月平均気温で比べると、東京と比べ格段に低いことに気づく。東京ではホワイトクリスマスになることは十数年に一度ぐらいしかないが、ソウルでは時々雪も降り、街はホワイトクリスマスになることもある。

韓国というと朝鮮半島の南側だから暖かいんじゃないか? なんて考える人がいるかもしれないが、それはNG。こうして見ていくと、韓国の冬はかなり寒いことがわかる。うっかり軽装でこれらの都市を訪れると大変なことになる。


ヨン様のマフラ姿は印象的だが、訪れの早い韓国の冬を象徴しているようだ。
豪華なイルミネーションと雪と冬ソナと……日本では感じられないロマンティックな気分に韓国の人々は浸っていることだろう。(真夜中の予報士)
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