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雑煮の分け目の関ヶ原

正月の楽しみのひとつにお雑煮がありますよね。本当は作ろうと思えば一年中いつだって作れるのに、なぜか正月にだけ食べるのは、やっぱりお雑煮を特別な祝い料理として見ているからなのだろう。

正月を特別な日と考える感覚が年々薄れて来てしまってはいるけれど、今年もやっぱりお雑煮は食べました。私の家のお雑煮は四角い切り餅を軽く焼いたもの。具は鶏肉と小松菜や椎茸やかまぼこを入れた純関東風の醤油のすまし汁仕立て。
子供の頃からずっと同じなので、私にとってお雑煮とはこれ以外にないのだ。

お雑煮って全国共通のアイテムだから、正月には日本全国の家庭で作られて、地域差がハッキリと出て面白い。食文化の違いはざっくりと東西に分けて考えることが多いけれど、お雑煮文化圏も東西で明確に分かれていて、その分岐点は何とあの関ヶ原にあった。

関ヶ原の東側の岐阜県では汁の味付けは醤油のすまし仕立て。西側の滋賀県では白味噌仕立てに変わる。うわさには聞いたことはあっても実際に食べたことがないのだけれど、味噌仕立てのお雑煮って、何だか味噌汁に無理やり餅を入れたようで、どうも違和感を拭えないのは私が根っからの関東人だからだろうか。

餅の形にも特長があって、東の岐阜県側が切り餅で、西の滋賀県側は丸餅。餅の調理方法にも違いがあって、関東以北は焼餅で西は煮餅となる。焼いた餅の香ばしい香りがお雑煮の重要なアクセントになっていると感じるのは、やっぱりローカルな感覚なのかな?

具は白菜や大根などの冬の野菜は共通で、肉は全国的に鶏肉が使われることが多いけれど、魚だと東は鮭で西はブリとなる。そういえば冬の代表的な魚と言えば、同じ日本海側の隣県なのに富山では寒ブリで新潟は鮭。

関ヶ原の地域は北の伊吹山地と南の鈴鹿山脈の盆地に当たるので、冬は比較的安定して好天が持続する太平洋側気候と豪雪豪雨の不安定な天気が多い日本海側気候の境目になっているし、本州を人間の体に例えると福井県側の若狭湾と三重県側の伊勢湾がちょうどウエストのくびれのようになっていて、東西にも分岐点となっている。
そう、まるで人間のヘソのような場所なのだ。
地形が気候を作り、気候がそこに住むヒトの食生活を創るって考えると、生まれ育った場所ってとっても重要。でも自分で選べないところが難点なのですが。

戦国末期に徳川家康が天下分け目の決戦を繰り広げた関ヶ原。その場所が選ばれたのは地形的な必然性だけではなくて、食文化的にも東西の分かれ目だったことを、図らずも「お雑煮」が教えてくれたのだ。(シロー)

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2005年1月9日のコネタ記事

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