一般人がもらえる「お天気証明書」って何?
梅の次は桜。開花は証明の対象外。
「君のアリバイは崩れたよ。あの日は雨なんか降ってなかった。
いいかげんに罪を認めるんだ!」刑事の一言にたじろぐ容疑者。お天気がきっかけでアリバイが崩れるって、サスペンスドラマによくある設定。でも、裁判になったら証拠がいりそう。いったい、誰が証明してくれるの?

調べてみると、世の中にはなんと、お天気の証明書があることが分かった。その名も「気象証明、気象鑑定」。犯行の証明用ってわけじゃなくて、一般人がもらえるもの。「3月4日6時、東京大手町の天気は雪」とか「3月12日、大阪市の降水量は1mm」とか、気象庁が証明してくれるらしい。

早速、気象庁に聞いてみた。「はい。気象証明というのは、観測された事実を証明するものです。一方、気象鑑定というのは、観測装置のない場所などについて、観測資料に基づいた推定を行うものです」ふんふん。でも私達、お天気の証明が必要なんてこと、ちょっとない。
何に使うの?「ほとんどが、保険の請求のためのようです」あー、なるほど。筆者の知人も、落雷でTVが壊れて、保険金をもらったって言ってた。

ところで気象庁では、桜(ソメイヨシノ)の観測をしている。ってことは、「桜の開花」証明なんてのも、もらえるのかな?「確かに観測はしているのですが、証明は聞いたことがありません…担当箇所に確認して折り返しお電話します」どうも、妙な質問をしてしまったみたい。

30分ほどして、丁寧なお答えを頂いた。「証明・鑑定の範囲は、気象、地象(地震など)、水象(波の高さなど)に該当するものとなっています。桜の開花はこれに該当しないので、気象庁では証明できないのです」とのこと。分かりやすい回答に感謝。

試しに一通取り寄せてみよう、と思ったんだけど、値段を見てくじけた。証明が5,200円〜、鑑定が7,800円〜。「気象庁のHPに過去のデータが出ています。証明までしなくても、HPで済んでしまうことも多いようです」とのことでした。
(R&S)
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