アメリカ人が受ける日本語テストの内容とは
(1)契約書、2通、確かに貰います。(2)契約書、2通、確かにいただきます。(3)契約書、2通、確かにお預かりします。(4)契約書、2通、確かにちょうだいします。さて、答えは?(正解は記事一番下)
アメリカ人の同僚が、日本語ビジネス検定試験なる「ジェトロビジネスジャパニーズテスト」を受けたいんだ、と私に相談を持ちかけて来た。
「何? そんなのあるの?」と全くそんな認定試験が実在することを知らなかった私は、彼の相談どころか、逆に質問攻めにしてしまった。


このテストはジェトロテストと呼ばれているもので、日本貿易振興機構のジェトロが、日本語を母国語としないビジネス関係者や学生を対象に、日本語でのビジネス場面におけるコミュニケーション能力の測定と評価をするテストなんだそうだ。

この同僚、確かに日本語は話せるし、読み書きもできる。しかし、この日本語ビジネスとなるとどうなるのだろう? 敬語の使い方を多少間違っていたとしても、わざわざ訂正して教えたことのない私は、日本語を話す彼等にかなり甘い。私自身「日本語は難しい」という感覚があり、日本語ができるなんて凄い! なんて思ってしまうから駄目なんだと思うが。

判定結果がしっかりスコアとして出されるので、これから外国人を雇おうとしている日系の会社や、同僚のように自分のビジネス日本語の評価を知りたい人には役立つのではないだろうか。その同僚から以前のテストの出題例を見せてもらった。
選択式で100問あるらしいが、こんな感じだ。

質問:社員寮に住んでいるリーさんが、次のようなメモをもらいました。リーさんは、何時に課長に会うことになりますか。
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リーさんへ
営業課長が、明日の2時の約束を1時間、
遅くしてほしいとのことです。
4時に、また用事があってでかけるので、
1時間しか時間がないとのことです。
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・ 1時
・ 2時
・ 3時
・ 4時
間違ったら、日本人として恥ずかしいから、しっかり答えなくちゃ。
という気合いが入り、ドキドキしながら質問を読んでみる。簡単な質問と言えば「簡単」だが、日本語を母国語としない彼等にとっては、面倒この上ないのではないだろうか?

しかし、我々日本人も英語のTOEFLやらTOEICのようなテストを受けると厳しい評価を受けることになるので、彼等も是非このテストを受けた上で、日本語のビジネスコミュニケーションレベルを判定して貰うと、日本人や日本文化への見方や接し方も違ってくるかもしれない。(シカゴ/あらた)

写真下のテストの回答は3番です。