
北海道にあった「幸福」という名の駅には、多くの人々が訪れ、廃線となってしまった今でも観光客の姿が絶えることはありません。
広々として開放的な大地にある、ということも関係なくは無いでしょうけれど、やはりその名前が持つロマンティックさが人々をひきつけるのでしょう。
過去にエキサイトでも、「愛冠」とか「恋路」なんて駅の話はしてきましたが、今回はちょっと反対側を向いてみましょう。
「ふこうだ」と呟いているような駅があるのです。ああ、ここで、いったいどんな出来事があったのでしょう。幸せではなく、不幸である、と宣言したくなるようなツライできごとがあったとでも言うのでしょうか。
場所は、青森県の津軽鉄道。冬にはストーブを積んだ列車が走ることで知られる、ローカル線です。
太宰治の生家から、さして離れておりません。そこにもちょっとした因縁を感じてしまいます。
次は「ふこうだ」というアナウンスにつられて、無人駅のホームに降り立ちます。「ふこうだ」とは漢字でどう書くのでしょう? プラットホームもちょっとゆがんだ駅の看板をまじまじと眺めてみます。
「深郷田」
……あれれ。なんだか急に、味わい深く、気持ちに染み入るような駅名に見えてきました。
種明かしをするまでもなく、もちろんここは「不幸」とは関係ありません。遺跡もあり、そこから推定するに、縄文時代から栄えたといわれるほどに歴史をもった村だったのです。
ローカル線と無人駅、そしてこの味わいある駅名。すべてが一体となって、旅人を暖かく迎えてくれます。
ちょっとお手軽に行ってみよう、と言える場所じゃないかもしれないけれど、北国を旅することがあったら、ぜひ思い出してみてね。(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)
広々として開放的な大地にある、ということも関係なくは無いでしょうけれど、やはりその名前が持つロマンティックさが人々をひきつけるのでしょう。
過去にエキサイトでも、「愛冠」とか「恋路」なんて駅の話はしてきましたが、今回はちょっと反対側を向いてみましょう。
「ふこうだ」と呟いているような駅があるのです。ああ、ここで、いったいどんな出来事があったのでしょう。幸せではなく、不幸である、と宣言したくなるようなツライできごとがあったとでも言うのでしょうか。
場所は、青森県の津軽鉄道。冬にはストーブを積んだ列車が走ることで知られる、ローカル線です。
太宰治の生家から、さして離れておりません。そこにもちょっとした因縁を感じてしまいます。
次は「ふこうだ」というアナウンスにつられて、無人駅のホームに降り立ちます。「ふこうだ」とは漢字でどう書くのでしょう? プラットホームもちょっとゆがんだ駅の看板をまじまじと眺めてみます。
「深郷田」
……あれれ。なんだか急に、味わい深く、気持ちに染み入るような駅名に見えてきました。
種明かしをするまでもなく、もちろんここは「不幸」とは関係ありません。遺跡もあり、そこから推定するに、縄文時代から栄えたといわれるほどに歴史をもった村だったのです。
ローカル線と無人駅、そしてこの味わいある駅名。すべてが一体となって、旅人を暖かく迎えてくれます。
ちょっとお手軽に行ってみよう、と言える場所じゃないかもしれないけれど、北国を旅することがあったら、ぜひ思い出してみてね。(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)
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