香川県にも誕生「日本一低い山」
「日本一低い山」と、山の登山証明書。登山証明書のナンバー1は市長さんに贈
日本各地に存在する「日本で一番低い山」だが、先日また一つ、新しい「日本で一番低い山」が誕生した。
場所は香川県東かがわ市松原。
国立公園、白鳥の松原の中にある「御山」と呼ばれる山である。
この山、2005年の8月7日に開山したばかり。まさにできたてほやほやの「日本一低い山」なのだ。

なぜ最近になって開山したのかというと、理由は台風。
夏の台風でこの辺り一面の低地が浸水に遭ってしまった。その際「この辺りで一番高い場所はどこだろう」となり、探してみると高さ3.6メートルの「御山」がそれに当てはまったのだとか。
さらに明治時代の郷土史を調べてみると、御山は自然の山としてしっかり記載されている。
そんなわけで05年8月7日(旧暦7月1日)に山開きのイベントを行い、「日本一低い山」が誕生したというわけだ。まさに怪我の功名である。

しかし他にも「日本一低い」と名乗る山は多い。
そこで御山すぐそばにある白鳥神社の宮司さんに「他の日本一低い山をどう思うか」と伺ってみたところ「徳島の弁天山は標高6.1メートル。大阪の天保山は標高4.53メートルで、御山は3.6メートル。
問題なく一番低い」とズバリ。
それに築山ではなく天然の山である、ということも自慢の一つだ。

もちろんこの山、他の「日本一低い山」と同じく、登山すれば登山証明書を発行して貰える。
12月の段階で登山証明書は165枚を突破。地元だけでなく、遠方から訪れる人も多いということで、低い山を愛する人たちは全国各地に存在する様子だ。
そして登山者が500人を突破したら御山を地図に載せて貰うべく、国土地理院に嘆願する予定らしい。

今後は山開きを中心にイベントなども開催予定。着実に「低い山」としての動きは始まっている。
ちなみに登山証明書は御山すぐそばのおもちゃ屋「勧商場」と、ぶどう餅「みなとや」で無料で発行して貰えるとのこと。

登山しても運動不足解消にはならないが、誕生したばかりの「日本一」に痕跡を残すのはいかがだろうか。
(のなかなおみ)
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