
ところで、ニュースや天気予報で「降雪量(降雪の深さ)」と「積雪量(積雪の深さ)」という、ふたつのよく似た言葉を耳にしていないだろうか。どちらも天から落ちてきた雪の量を測るものだが、実は両者は違うもの。
「降雪量」は、ある時間(1時間、6時間、24時間など)の間に"新しく"積もった(積もる)雪の量を指す。天気予報の「明朝までに○○センチの雪が降ります」はこっち。
一方、「積雪量」は、自然の状態でのその時刻の雪の深さを指す。簡単に言えば「今ここに何センチの雪があるのか」ということ。「寒いで〜す。ここ、△△村には×××センチの雪がありま〜す」というニュースのレポートは、積雪量を指している。
雪は、自分の重さでどんどん縮んでゆく。降ったばかりの雪は、間に空気がいっぱい入っていて、水の3〜15%くらいの重さしかない。条件にもよるが、かなり縮む。
豪雪で、一部集落が孤立した新潟県津南町。1月12日に積雪量は397センチに達した。降雪量の方は、合計で900センチを超える。ちょっと想像できない量。こんなとき怖いのが「表層なだれ」。積雪全体が崩れる「全層なだれ」と違い、積雪表面が、厚さ数センチ〜数十センチ以上に渡って崩れるものをいう。気温が低くても起きるので、予測がしにくい。
斜面に40センチの積雪があったとしよう。
(R&S)