看板に偽りなし! プロレスラーが来てくれる引越し屋さん
デスマッチラーメン
現役プロレスラーが作業員を務める引越し屋さんがあるのをご存知だろうか。会社のイメージキャラクターや広告としてではなく、本物の現役レスラーが荷物を運んでくれる引越し屋さんである。


それは、大日本プロレスのアブドーラ小林さんが代表を務める(有)レスラーズ運輸。
大日本プロレスが、引っ越し事業参入を発表した直後の2004年11月のスポーツ紙には「ホントに大丈夫?」など疑問を投げかけるものもあった。あれから1年ちょっと。大日本プロレスの引越し業はどうなっているのか、ということで強面のアブドーラ小林氏にちょっとビビリながら問い合わせをしてみた。が、電話の声は想像するものとは違い、とても穏やかなものでほっとした。
そりゃ、そうだ、いきなりドスの聞いた声で電話に出られたら、その場で「け、結構です」といってしまいそうだもの。


小林さんによると、引越し業参入のきっかけは、2004年のGWにリングトラックが事故にあって使えなくなってしまったことに始まるのだそうだ。
「トラックを買うために引越し業を始めたのか、というとちょっと違うんです。トラックが大破した時にトラックを貸してくれた運送屋さんがあったんですよ。人手が足りないときに作業員として手伝ってくれたらいいからって。それで、実際に荷物運びの作業を手伝っていたんです。で、結構できちゃったんで、じゃあ自分達でやるかって、引越し業を立ち上げたんですよ。
リングトラックの方は、試合会場でお客さんにトラック基金をお願いしまして、ありがたい事にもう購入できました。お客さんあってのプロレスですよ」

気になる手がけた引越しの数については、
「う〜ん、どのくらいかなぁ。実際には2005年の夏からはじめて50件くらいかな。何しろ試合の合い間にやっているんで」
と小林さん。
「でも、引越しは奥が深いですよぉ。色んな引越しがありますから」
試合の合間の引越しとは、トレーニングもあるからさぞかし大変かと思って聞くと、引越しもトレーニングの一つと考えていますから、と明るいお答え。
HPには作業員募集の告知があったので、現在のスタッフについてうかがうと、一般人のスタッフはいなくて、全員全日本のレスラーが持ち回りでやっているとのこと。階段からの運送でもプロレスラーならではの力をここぞと発揮するんだそうだ。凄いぞ、看板に偽りなしである。

さらに、大日本プロレスは、この引越し業の他にもラーメン業界にも参戦しているのだ。
それが、アブドーラ小林さんが企画した「デスマッチラーメン」。大日本プロレスの過激なプロレスの流血をイメージした真っ赤なスープは辛みそ味で、血ならぬ汗が噴出す辛さは病みつきになるとか。
何とも過激なラーメンだが、製造元は長崎で90年の歴史をもつ老舗の小林甚製麺。麺は、国産小麦粉で唐辛子を練りこんだ内モンゴル産のカンスイと天外天塩を使用。スープには、化学調味料を使用していないというデスマッチと謳いながらも実は健康志向のラーメン。

プロレスラーは、プロレスの試合だけでなく、プロレスファンとも興行という面でも勝負していると言われるが、「お客さんあってのプロレスですから」という小林さんの言葉にも偽りなし、との印象を受けた。
ちなみに引越し料金は、都内移動で2トントラックを使用の場合でだいたい4万円〜とのこと。力自慢のレスラーに引越しをお願いしたいというあなた、まずは試合日程をチェックして電話してみてくださいね。


そして今回、アブドーラ小林さんからの特別なプレゼント。レスラーズ運輸の年賀状を多く作りすぎてしまったとのことで、HPからアクセスして連絡先を残してくれれば旧正月(1月29日)までに年賀状を特別に送ってくださるそうです。(50通限定)
(こや)