金属が香る? いい匂いのするジュエリーを嗅いでみた
(上)ネックレスタイプの「香るジュエリー」(中上)デザインは左からリザード、チェッカー、ゼブラ(中下)裏面の目の粗い部分が香水の浸透面になっている(下)男性向けリングタイプ
いい匂いのするジュエリーがあるらしい。普通の貴金属にただ香水を吹きかけるだけの従来品とは違い、今回耳にしたのは「香る金属」の特許出願、「香るジュエリー」の商標登録を申請した、まったく新しいジュエリーなのだそうだ。

んーこれは、実物を手にとって嗅いでみるしかない! というわけで、いってまいりました国際宝飾展。

出展物の総額は一体いくらになるんだろうと気にかけながらも、香るジュエリーを出展している有限会社プロローグのブースに無事到着。同社社長の小田元俊之氏に実物を見せていただいた。
この香るジュエリーは、粉末冶金という技術をつかって金属粉末を圧縮成形後、焼結して固体金属をつくりあげ、まったく新しい「香る金属」「香るジュエリー」として開発に成功したのだという……。なんだか耳慣れない技術で戸惑ってしまったけれど、驚いたのは圧縮時にかける重さ……なんと、約20万トン!! 精密機械を専門とする大手加工製造会社とのコラボレーションによって、非常に精密な加工が実現できたのだそうだ。
「この技術によって、金属の中に目に見えないごく小さな空間をつくることで、吹きかけた香水を浸透させて閉じこめるわけです」
実際に吹きかけていただいた香水はジェニファー・ロペスのライブ。これってあのジェニファーですか? と聞くと、
「そうです、あのジェニファーですよ」
と社長。吹き付けたあとは、金属面についた香水が徐々に浸透していくのがわかった。鼻を近づけてみると……高級感の漂う上品な香り。たった一吹きでジェニファー・ロペスの香りがするジュエリーの誕生だ。
「香りはだいたい1週間ほど保ちます」
アルコールを染み込ませたコットンで香りを拭き取ることもできるそうで、気分で違った香りに変えるのも簡単だ。

デザインは現在のところ、ゼブラ、チェッカー、リザードの3種類。
それぞれ上品な輝きで、淡い香りと相性のいいデザインだと感じた。気になる価格は各5万円。んー、貴金属に疎い自分が言うのも微妙な気がするけれど、ジュエリー本来の美しさと香水の芳香機能を兼ね備えた特徴を考えると、納得のお値段じゃないでしょうか。

メインで見せていただいたネックレスのほかにも、ピアスやブレスレット、携帯ストラップなども展示しており、最後には男性用のリングも見せていただいた。
男性の中には、体に香水を付けることに抵抗を感じる方も少なくないということで、リングにのみ香水を付けられるのがメリット。実際に吹きかけてもらった香水は、ブラット……ではなくブラックでした。ケネスコール ブラック。男らしさを演出して、女性を惹き付ける香りだとか……。
なるほど、チョコの季節には香るリングで意中の女性を惹き付けるなんてことも、アリなのかも!?
(モンキー・オガワ)
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